792話 オーガの里へ
オーガの里へ
ぱっちり目が覚めます。
昨夜は早く寝たので、すっきりさわやか、気分爽快。
タマがまだ眠っているのを見つけました。
こっそり近付き、顔の傍で、
「わんわんわんわん!」
『ぐみゃー!!』
キャットバク転空中三回転
「にゃんこ先生、元気ですなぁ」
『にゃ、にゃんと言う事するぞなもし。』
「うきゃきゃ~、タマすご~い。にゃんこ先生だね。」
タマの首の後ろの毛が逆立って居るのを見たララは潮時とばかりに
退散〔テレポート〕
飛んだ先はオーガの里。
「ちょっとやりすぎたかな、あいつ本気で怒って居たよね。
さて、ブブル何処かな?、訓練出来たかな?」
念話で呼ぼうかと思いましたが、ふと気が付くと、集会場の方から
聞きなれた声がします。
「あれはロッテだね。何してるんだろ。」
集会場の扉の横の壁に隠れる様にして立ち聞きして居ると、
「なる程、あれは警備の仕事をスクロールで教えているのですね。」
小さな魔方陣が舞って終了したのを見計らって集会場の中に入ります。
一瞬どよめきが起こりますが、ララが手を上げると、静まり、
ララを注視します。
ブブルが立ち上がり、
『ララ様、城壁の形が確認出来たので、警備の最終教育を終えた所です。』
「ご苦労さん、所で、狼やカラスたちも混じっているみたいだね。」
『はい、オーガ(血鬼)だけでは、人員的に厳しいのと、狼やカラス達にも
警備の仕事を手伝う、知る事で活動に柔軟性が生まれると判断して、
ボスとメイさんに相談した所、了解して頂き、今に至ります。』
「フーン、なる程ね。うん、良い事だね。此れから出来るだけ多くの者達に
街の皆と触れ合う機会を増やした方が良いね。」
『有難うございます、所で、ララ様、メイさんから部下がだいぶ
育ってきているから名づけをお願いできないかと聞いてほしいと
頼まれました。』
「そうか、しばらくカラス達の名づけを遣って居ないね。
カラス達の戦力が増えれば、彼方此方、だいぶ助かるね。
でも、カポネ、直接念話寄こせばいいのに。あ、あいつ修練場か!」
『ララ様、私は特別な立場に居りますので、やはり、直属の眷属としては、
お忙しいララ様にお願い事をするのは
憚れる事が有ると思います。』
ララもちょっと考えて、確かに色々とやる事も多いから、
いつでも連絡頂戴とは言えないなぁ。と思い直し、
「うん、分かった。確かにカラス達の戦力が増えると助かるね。
近い内に行くから、戦力に成りそうな者は全員名づけすると
メイに言っておいて。」
『ララ様、全員ですか?』
「ああ、あいつら人化が出来る様だから、結構使い道が多いよ。
城壁の警備だって、正門はオーガがいいと思うけど、
城壁の上はかえって、カラス達の方がいいかもね。
警備と言うより、監視が重要な所はカラスが適任だよ。」
『なる程ねぇ。分かりましたメイさんには伝えておきます。』
「所で、確認だけど、研修は終わったんだね。」
『はい、いつでも開始できます。』
此処でララさん門番たちの警備小屋が無い事に気が付きました。
(AIマスター、正門や門の傍に警備小屋作って、ベット4床の部屋を2室、
ベット2床の部屋を2室、尋問室2室、休憩と応接室1室づつ、
トイレにシャワールーム二つづつ。それから簡単なキッチン付けて。
地下に牢を2室で、二階建てお願い。場所は門の横でいいよ。
そうだ、門前への転移門をベット4床の部屋に各一個付けて置いてね。)
「明日にでも、警備兵として、街とお屋敷に連れて行くから、
両方に用意して置いてね。私は御屋敷に戻るから宜しくね。」
〔テレポート〕
次話:本邸、ご主人への報告。




