790話 本邸の城壁
☆¨*:♦.,☆¨*:♦., 魔法 ☆¨*:♦.,☆¨*:♦.,
スピーカー:声を拡大する魔法
本邸の城壁
『ララ様起きるにゃー!』
ララがモゾりと動きますが、毛布を巻き込み、亀の子状態に成ります。
『おうおう、今日は防御に徹する積りにゃ。しかし、タマさまには
通じないのにゃ。』
そう言うと爪を一本にゅッと出して、毛布の上からララのお尻に
チクリ。
「うぎゃー。何するかなこのどら猫!」
ララが飛び起き、立てかけてあった、箒を掴み、タマを追い回す、
いつもの追っ掛けっこが始まります。
箒はこの為に置いて有るのかも・・・?
部屋を2回程回ると、タマが窓から外へ逃げた所で
追っ掛けっこはお終いです。
「さてと、準備体操も終わったし、
今日は本邸の城壁を完成させなくちゃね。」
そう言うと、門の所に飛びます。
「此処は城壁の腕と腕の間、で正面門に成るから、少し広めに、」
図面を確認して、石を選んで引っ張りだします。」
”ドドーン”
3000トン以上の石が飛び出たんですから、音も振動も並じゃあ有りません
お屋敷から、みんなが飛び出します。
「どわ~!。こりゃ不味いわ。」
スピーカー魔法(声を拡大する魔法)で皆に。
「すみませ-ん!!。失敗しました。次から上手くやりまーす!!」
みんな、口々に『ララじゃあ仕方ないね』とか何とかいいながら、
屋敷の中に帰って行きます。
目標、位置決めをして岩ブロックをゆっくり出して
”ドシン、ドシン、ドシン”
順調に積んでいきます。
日が沈むころには、石積みは終わり、出入り口の門を付ける
作業が翌日と成りました。
今日はララさん寝坊もせず、8:00には起きて、
タマを横目でチラ見して身支度を終えます。
『ララ様、早いにゃ、何か有るのかニャ?』
「お仕事よ、おしごと!」
そう言うと、昨日の城壁つくり、最後、表と裏の2か所の門を付けます。
この門が特別な形をしています。従来の扉式では有りません。
門の内側、通りの横、左右に大きな岩が有り、閉まる時はその二つの岩が
中央に移動、合わさると、門、出入り口に嵌るかまぼこ型の
岩に成ります。その合わさった岩が差し込む様に門に移動、
門にミッチリ嵌ります。これで門が破られる事はありません。
この巨大な岩を前後に動かすのは魔方陣に登録した者が魔力を注ぐことで、
動かします。動力は魔石ですね。
横の小さな警備門は一か所。鉄格子が上から落ちてガッチリ締まります。
裏門は馬車一台が通れる位なので、太い鉄格子が落ちる様にします。
穴掘りは無効です。巨大な石の土台ですからね。
ここまでで、修練場で溜めた魔力タンク一基が空っぽに成りました。
次話:オクタの街の城壁作り




