地図
地図--ムービング---------------
5歳に成りましたか。ん?猫?の絵を書いてますね、
ジジと書いてますね。黒く塗ってますから間違いないですね。
この黒猫はジジですか。
おとうさんの所に、冒険者らしき人が来てますね。
何かを持ってます。ちょっと見せてもらいましょうか。
地図ですね、ん?これはリレイの位置の地図では?
地図の文字がここの国の言葉では無いので、判らない様です。
そうか、これか、これを宝の地図と勘違いして、探し出すのか。
どうやら、冒険者が買ってくれと言っている様だが、
お父さんは渋っているみたいだ。
「ジジ、起きてる。?」
『おぅ、ず~と何も言わなかったから、
いなくなったとお思っていたぞ』
「今、おとうさんと、おかあさんが死んだ後、
お前と私の生死を分ける場面が来ている」
「協力できるか?」
『暇だし、どんな事だ?』
「今、おとうさんが、冒険者から地図を買う様に言われているが、
書かれている内容が判らないので、買うのを渋っているんだ。」
「この地図は私が読める。何とかこの地図を買わせて、
お父さんにそこに行ってもらわなくては成らないんだ。」
「手順は、お前が地図を奪って、隠す。冒険者が帰ってから、
子供の私の所へ持っていく、私が子の子に入って、解読。どうですか?」
「解読した地図を見ればおとうさんは怒らないはずだ。」
『面白そうだが、駄目だ、お前がルビの中に入るのは許可しない。』
「ジジは幼い私とコミユニケーションが、意思のそ疎通が出来るのか?」
「私が解読し、ジジに伝えて、ジジが幼い私に伝える事は可能か?」
『出来ない事は無いがむずかしい』
「お前は文字が書けるか?」
『無理だ』
「伝える方法は後で考えるとして、
地図の確保を早くしないと冒険者が帰ってしまいそうです。」
「ジジ、地図を奪ってどこかに隠して」
『そこは良いな。面白そうだ』
ジジが出て行ったけど、どうやって伝えよう。私が書ければ、・・・。
ペンを動かす・・・。やってみよう。
まず、魔力で物を動かせる?私は実態が無いから掴めない?
いや、魔力なら・・・。
ジジの居た所のおもちゃを掴む、掴む,掴むムムムム・・・!
あっ、ちょっと動いた。
出来るかも、イメージを明確に、魔力を手の形にして、
おもちゃを掴む持ち上げ、こちらに来る様に
「見えなき手よ我が意のままに動け」、
〔ムービング〕来た!!!!。
やっぱり、魔法はイメージだね。明確な意思を魔力に乗せる事が出来れば発動
出来るね。詠唱はそれを助ける為に有るから、明確なイメージ、動作機序さえ
押さえておけば、詠唱無しの発動呪文だけで出来るね。
そういえば、世界の言葉が来ない。此処がバーチャルの世界のせいかな?
おっと、地図は何処に行った?
ジジが持って走ってる。何処に行く?
ルビちゃんの部屋に飛び込んで天井裏に行きましたか。
良し、追いましょう。
天井裏に行って、息をひそめてます。
胸が大きく動いてますから、結構大変だったのでしょう。
「ジジ、首尾は上上?」
『おっ、びっくりした。やったぜ、』
「見せて、やっぱりそうだ、リレイの位置だ。近いね約50Km位ですか。」
「ちょっと待ってて、おとうさんが、これを買ったかどうか確認してくる」
おとうさんが、渋い顔をして、冒険者を見送ってます。
冒険者はほくほく顔ですね。で購入間違いなし。
ジジの所に戻って解説書を書きますか。どうやって渡そうか?。
ルビちゃんが書いた事にするには無理が有ります。
おとうさんかおかあさんの夢に出れないかな?
ご先祖様と言う事で、ルビちゃんが先祖返りで
マスターの資格が有るとか言って、
「グラン、だめ?」
****************
****************
返事が有りません。またAIが何かに支配されているのかな。
あ~あ、予想通り大変だわ。
夢は面白いかも、今夜やってみますか。
まずはジジの所に行って地図をもらって来ましょう。
屋根裏は埃っぽいので紙に汚れが付きますどこか良い所は無いかな。
そういえば、メイド部屋で空いている部屋が有りましたね。そこを借りましょう。
ペンと紙がいりますね。
「ジジ、地図を貸してください。」
『いやだね、これは俺が必死で取ったものだ、簡単には渡せないね』
「では、グルーミングをしてあげましょう。」
「見えなき手よ我が意のままに動け。〔ムービング〕!」
「では始めます、首の横からわっしわっし、耳の後ろも・・・・」
『おわぁ~~~~!!なんちゅぅ事すんねん、きもち~~、
おしっこ漏れそ~~!!』
漏らされては適わないので止めます。
『なんで止めんねん、もっとやってっくれ~、
こんな気持ちい事世の中にあったんだ~~。な、頼む、も一回な・・・』
「地図を下さい。」
『これやったらもっとしてくれるんか?』
「もう少し遣ってあげますよ」
『上げる上げる、さっ持ってけ』
「では、全身マッサージ行きまっす。わっせ、わっせ。・・・」
『ぐぅぉ~、きもち、きもちぃ~~。絶対堕落するでこれ。あぁ~~~。』
10分ほどやってあげると口からよだれを垂らして、だらしない顔で伸びてます。
「これでお前も私の僕ね。もっと早くやれば良かった。
そうすればこんな苦労しなくて済んだのに、ま、スキル覚えたから良いか。」
「メイド部屋で書き物しましょ。」
「見えなき手よ我が意のままに動け。〔ムービング〕!」
まずは、書かれている事を読んでみましょうか、
しかし、この文字、この国の人と言うよりこの世界の人は読めないでしょう。
日本語ですよこれ、私に当てた手紙と思いたくなりますよね。
おや、この地図がリレイに入る時のカギに成るのですか。
書き込みで汚さない方が良いですね。
とにかく、リレイの位置ですが、現在の地図に書き写す必要がありますね。
現在の地図をさがしてきますか。
確か、書斎に有りましたね。大きいですね。
持ち出すのも大変ですからここにリレイの位置の印を付けましょう。針でぷス。
取りあえず簡易地図を書き写して、
それに位置情報を書き込んで此方の文字で解説と。
結構時間がかかりました。あっ、ジジ怒られていないかな?
ルビちゃんの僕だし、ひどい事はされないでしょう。
おとうさんが、寝たら夜中にご先祖様してみましょうか。
草木も眠る丑三つ時、午前2時でございます。
それでは失礼して、おとうさんの夢の中に入ってみましょうか。
ご先祖様のイメージは黒髪・赤目。
黒いマントで赤の裏地、ばっちり吸血鬼で行きます。
憑依では無く、夢としての干渉だから、ゆうっくりと脳波を同調させていって、
ステージとご先祖様、お父さんの位置関係をしっかり作って。
さて、入ります。
次話:お父さんの夢




