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光と闇と薬師の少女  作者: 羽牟 星
787/969

787話 オクタの街ギルマスに城壁の通知

オクタの街ギルマスに城壁の通知


オクタの街の冒険者ギルドの前にテレポートで来たララさん、

いつもの様にドアを押して中に入ると。


居ました。極楽鳥のお兄さん。

ダンジョンの中で悪目立ちしないのでしょうか?


ララを見るなり立ち上がり、最敬礼です。

床にぽたぽたとシミが、オシッコじゃないですよ、冷たい汗ですね。

彼の名誉のために断っておきます。


それを、ちらりと見て、カウンターに行きます。

いつものお姉さんの所に行きますが、

『い、今呼びますぅ!』と叫んで、階段に向って走りながら、


『ギルマスぅ、ララ様でーーすぅ!!』

酷いですね、みんな、お化けかドラゴンでも

やって来たみたいじゃないですか。


”バン!”と勢いよくギルマスの部屋のドアが開き、

ララを見て応接室を指さします。

手を上げて了解の意思を示して、応接室に向います。


私が見えなくなった途端、大きなため息の大合唱です。

ぼそりと「勘弁して欲しいなぁ~。」とこぼすと、

”ゴクリ”と生唾を飲む様な緊張感が漂います。


応接室のドアの前にギルマスが立っており、

ドアを開けて、中に入れてくれました。

進められて、ソファーに座ると、秘書さんがお茶を出してくれます。


『ララ様、今日は・・・。』

ギルマスが恐る恐る聞いて来ます。

「ご主人様のお屋敷と、このオクタの街の周辺に城壁を作るから対応お願い」


ギルマスが目を丸くして、

『あの、聞き間違いだと思うのですが、今、城壁と・・・。』

「聞き間違いじゃないよ、城壁で合っているよ。」


『それは大変な工事に成るのでは・・・。』

「大丈夫、私と眷属達でやるから、期間は一週間も有れば大まかな所は

 出来ると思うよ。大きさはこの街を中心に半径1Km位を予定している。」


『ら、ララ様。何処かと戦争でも起こるんですか?』

「ん?、ある意味戦争かな?、ダンジョンブレイクから街を守るんだよ。」

『ダンジョンブレイクぅ・・・』


ララからダンジョンブレイクと聞いた途端、目の焦点が合わなく成り、

ふわぁ~と倒れそうに成ります。ララがムービングで支えて、

ムービングハンドでほっぺをペシペシしながら、


「しっかりしなさい、それから守るために作ると言って居るのです。」

ギルマスが首を振って、落ち着けようとしています。


”ドテッ”と鈍い音がした方を見ると、

秘書さんが気を失って倒れましたね。

取り合えず、問題無い様なので放置、捨て置くとも言う。


気を取り直したギルマスが

『ララ様、それは何時いつ起きるんですか?』


「一週間後かもしれないし、数か月先かもしれない、

 でも一年以内には必ず置きます。

 実際、ダンジョンでは何回かスタンビートも起きています。」


ギルマスががっくりと首を落とし、

『我々が手伝う事は無いんですね。』

「街の皆には、子爵様が街を守るために城壁を作ると言っておいて。」


「出来あがった後で、門番は私の眷属が行うから、

 街の全員を集めて紹介、その後、お祭りでいいよ。」


『ふぅ~。』

ギルマスがため息を付くと、ゆっくり顔を上げ、


『ララ様、祭りと成ると金がかかります。

 最近、お見限りで、魔物の素材が不足しているのですが、

 お手持ちで結構です、何か無いでしょうか』


「あのねぇ、飲み屋じゃないんだから、お見限りは無いでしょうに。

 う~ん、素材ねぇ、いいよ、下で出して置くよ。」


「じゃあ、今日はそんな所でいいね。

 工事は明日か明後日あたりから始めるよ。」

そう言って立ち上がると、ギルマスが立ち上がり、ドアを開けようとしますが、


「それより、秘書さんを見てやりなよ。放って置くと後から恨まれるよ」

それを聞いたギルマスが、今気が付いた様に秘書さんを見て、

慌てて、駆け寄ります。


じゃあ、私は下に行っているよ。

そう言ってドアを開けた途端、それまでざわざわしていた喧騒が

ぴたりと止みます。ちょっといらいらしたララさんは、


階段の上から下に向って、

「私は、今もこれからも、あんたらに危害を加える様な事はしないよ、

 そんなにびくびくされると、ドラゴンにでも成った気分だよ。全く。」


そう言うと、解体場の方へ歩いて行きます。誰ともなく

(ある意味ドラゴンより怖いよ、

 ああ、この前、ドラゴン狩って来たしな。)


解体場に行き、グリフォンを一体出して、付いてきた職員に

「魔石だけちょうだい、後は全部売るから、

 値段はギルマスが決める様に言っておいて、」


そう言うと里の自分の部屋に飛びます。

〔テレポート〕


次話:岩の切り出し

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