781話 鴉鬼(カラキ)族の「草」
鴉鬼族の「草」
カポネにボスから念話が届きます。
(『なるほどなぁ、おーい、メイ、フランク、トリオ、ルチア
会議場に来てくれ。』)
カポネの住む樹に有る会議場に呼ばれた者達が集まると。
『さっき、ボスから念話が有って、ララ様が新しい部署を作る理由が分かった。』
そう言うと、ボスから来た念話の内容を話します。
『この話は、我らにも言える事、理解できると思う、実際、三羽が明日からの
修練の対象と成っている。それは良しとして、警備中の者達への模擬戦、
これは、うちでもやりたい。攻撃するのはお前達3人な。』
そう言うとフランク、トリオ、ルチアを|(羽先で)指定します。
『厳しい試験で、傷を負わせる事も厭わないので有れば、教官クラスの
お前達がやるしかない。分かるな。』
三人が真剣な顔で頷いた後、フランクが、
『族長、具体的に、どの程度の攻撃を想定していますか?』
『即死以外は大丈夫と言う話は知っていると思うが、
以前ララ様に聞いた事によると、
頭が残っていれば何とかなるとは言って居た。』
『体が吹き飛ぶような損傷を受けても、ララ様の眷属としての生命力、
再生力によって、簡単には死なないそうだ。ただし、頭が破壊されると、
再生出来ないとも言って居たな。』
トリオがぼそりと、
『それじゃあ、革鎧よりヘルメット(兜)が必要じゃないか?』
『確かになぁ、今度ララ様に聞いておくよ。まぁ、此処で実際に警備中に
戦闘に発展するとすれば、何らかの方法で、此処に侵入した者を発見、
攻撃されてと言う事に成るかな。どちらにしてもこの場合はどうする、
と言った実戦を想定した訓練に成ると思うから、その辺も考えて、
地上からの攻撃、空中戦、報告等考えておいて。必要で有れば、
他の眷属達の協力を求める事も想定して良いと思うぞ。』
ルチアから
『救急病院の対応はどの様に成りますか?』
メイが
『その件について、以前、ララ様に聞いた事が有ります。』
『場所は言えないけれども、動作不能状態成ればすぐに、救急施設に
転送されるそうです。それはララ様の眷属全てに適応させるとの事です。』
『眷属以外の者については、登録が必要との事でしたが、
その後の連絡がありませんので、ララ様の事ですから、忘れているのかも、
後で確認しておきます。』
『眷属に成った時点で登録済みであると言う事ですね。』
『ルチアの心配はもっともだわ、でも、そこは大丈夫だと思うわ。
不安なら、誰か足か羽、切断してみる?』
メイ母さんが物騒な事を言い出したのでみんな引いています。
話を纏める様に、カポネが、
『良し、ヘルメットの件、救急施設の確認、眷属以外の対応は確認しておく、
それでは、明日朝出発する者は、送れない様に、今日は休んでくれ。』
カポネが今回の会議の報告をララに送ると、
『狼達からも連絡は来たけど、模擬戦はやり過ぎないように、
ヘルメットの必要性は納得、至急作ります。
救急施設の眷属以外の使用は急ぎ認識メダルを送ります。』
との返事が返って来た。
次話:5回目出発の朝。
☆¨*:♦.,☆¨*:♦., 第五回修練追加参加者(草教育) ☆¨*:♦.,☆¨*:♦.,
鴉:カモンテ、プリム、リムラ




