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光と闇と薬師の少女  作者: 羽牟 星
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恐怖

恐怖----------------


「卵の所に行ってくる」

 ノックして、中に入るとNsジャ子がいた、

「ここに私の魔力タンクおいてあったよね、」


『はい、ルビ様』

『こちらです。』

「だいぶ減っているね。足しておくよ。


「ハンドを握って。満タンになれ~~~~~!」

「結構きつい~~。何のこれしき~~~。そうだ、蛇の名前はハクにしょう。」

「はぁはぁ、だいぶ入ったでしょう。」


『はい、8割位入りました。』

「また、後で来るよ。」


 孵卵器に手を載せて、

「残りの魔力をゆっくり上げるね。ん~~んっと。」

ふらふらになったので、部屋でお茶をする事にしました。


「グラン、」

《はい、ルビ様》


「これ帰すね、ありがと。」

 ハンドガンと残りの弾丸を渡します。


「エミリ、お茶お願い」

 ソファーに横に成ると寝てしまいました。


夢を見て飛び起きました。両手が震えています。

両手をぎゅっと握って震えを止めます。


へやを出て、卵の所に向います。

ノックして中に入り、魔力タンクに向います。


魔力入力ハンドを握り、満タンにします。

「ん~~~ん!これで満タンに成ったでしょう」


Nsじゃ子が、『ありがとうございます。』

「此れも置いてくね、」と言って、

 マジックBOXに入って居た魔力タンクを出します。


Nsジャ子が驚いて、

『それはルビ様の、』

「ああ、しばらく使わないから、この子に沢山上げて。」


『判りました、有難うございます。』

 孵卵器に手を当て、

「元気に育てよ」


と言うと、Nsジャ子が孵卵器を開けて

『ルビ様、持ってあげて下さい。』

 驚いて、良いのか?と言う顔でNsジャ子を見ると、


『大丈夫です、きっと喜びます。』

 そっと持ちあげて、手の平で温める様に、抱くようにして

「元気に育っておくれ、私も頑張るから。」


卵からふわっとした光が漏れたような気がすると、お母さんと呼ばれた気がした。

涙が出そうになった。

「絶対戻ってくるからね。」


それだけ言うと、そっと孵卵器に戻した。

 Nsジャ子に「頼むね」とだけ言って、部屋に戻った。


ソファーに座り、冷えたお茶を飲もうとすると、

エミリが小さな声で『あっ』と言った気がしたがかまわず飲む。

美味しくないなと、苦笑いすると。


『すぐのお持ちします』と言って出て行った。

ゆっくりお茶を飲んでいるとノックがして、

エミリが『ギンさまです』と告げたので入ってもらった。


立ち上がって、出迎えると、

『ルビ様、大丈夫ですか?』


と言われた途端、涙があふれて止まらなくなった。そのまま抱き着いて。

「怖いんだ、恐いんだ、戻って来れない気がするんだ」

『そんな事は...、AIが行う夢の中と言う事を聞きましたが、』


「あいつらは、その夢の中に、AIも判らない様に入って来るんだ。

 この前もそうだった。


でも、でも、私が帰れなくなってもお前達や、

蛇も何とか元の世界も戻れるようにするから、絶対するから、


そうだ、私が居なくなってもみんなが生きていける様にしなくては、

鳥と妖精たちは世界樹の森、ヌルたちはあっ、あっ・・・」


『ルビ様、ルビ様、ルビ様のお帰りをみんな何時までもお待ちしております。

 私たちは不老ですから。』

『ですから、ルビ様は、きっと、必ず戻ってきてください。』


「あっ、あっ、あっ、あ~~~~怖い、恐い、おがあざ~ん・・・」

 身も世もなく大泣きです。ギンはそのまま、ぎゅっと捕まえていてくれました。


少しすると、力が抜け、寝てしまった様です。

ベットに寝かされ、ギンは横に座って、頭を撫でてくれていた様です。


小一時間程も寝たでしょうか、ふっと目が覚めると、

ギンが優しく抱き起してくれました。


『少し落ち着きましたか』と言って、

 エミリから硬く絞った暖かいタオルを受け取り、

 優しく涙の跡を拭いてくれました。


優しくて、温かくて、嬉しくて、涙が出そうなのを我慢して、

ギンに抱き着き、ほっぺにキスをして離れました。


「私は、私を含めたみんなの幸せの場所を作らなければ、

 守らなければ成らないのですね。」

「みんなの為に、戦うのではなく、今は逃げます、逃げて、生き残ります。」


「準備を整え、次に会うときは、みんなと一緒に戦います。

 そして、誰欠ける事無く勝利します。」

「そのために、今前を向いて、生き残るための準備をします。」


「グラン」

『はい、ルビ様』」

「プログラミ起動中、夢の中でも、今持てる能力を行使できる方法を考えて頂戴」

《承知致しました》


「ぎん、有難う。今夜はカニパーティだよ」

「セバス、カニパーティの用意!」

『はい、ルビ様』


「ぎん、食堂に行こう、エミリ、みんなを呼んで、」

「セバス、私がいない間、ヌルたちの食事考えておいて。」

『はい、ルビ様』


-------------------AIの独り言-----------------------

《《ふぅ、一時はどうなるかと思いましたが、ぎん様のおかげで助かりました。

 そういえば、以前もぎん様に怒られましたね、


ルビ様はどんなに頭が良くてしっかりしていても11歳の女の子。

しっかり見守ってあげてください。とね、》》


次話:出立

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