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光と闇と薬師の少女  作者: 羽牟 星
746/969

746話 アルテミスとアテナ

アルテミスとアテナ


トコトコ歩いて、レマの休憩室の前に差し掛かると、

『あ~、ララしゃまだぁ』

アテナに見つかりました。


『見てみて、お絵描きしたのぉ』

近寄って見て見ると犬?と、一緒に棒を持って走っているのは、

女の子だね、ひょとしてアルテミス?


この娘はアルテミス?この犬は?

『うん、アルと、ワンコ、エレン。』

エレンはワンコですか。でも、一歳の子が絵を描ける??


レマが近寄ってきて、

『ララ様、この娘、絵が描けるんです。ちょっと怖くなってしまいます。』


「何も心配する事は無いよ、アテナの加護を貰ったんだから普通の子とは

 違うよ、何も心配する事は無いよ、優しく大事に育ててね。」


『有難うございます。アルテミスもエレンの背に乗って、走り回って居ます。』

ララがありゃ~と言う顔をします。


「レマ、休憩室は、遣っているの?もう子守歌が必要にも見えないけど」

『いいえ、まだ一歳です、お昼寝は絶対必要です。』

きっぱりと言われてしまいました。これはこれで大丈夫ですね。


「アテナ、ママ好き?」

アテナがきょとんとしましたが、意味が解ると両手を広げて

『だぁ~い好き』と言ってレマに抱き着きます。


『あ、アルが帰ってきた!』

遠くの方で豆粒みたいなのが、ぐんぐん大きく成ります。


エレンの背から、ぴょんと飛び下りると、レマに駆け寄り。

『あたしも、だ~い好き』と言ってレマに抱き着きます。


アルテミスとアテナ、二人の間には会話も念話も必要ない様です。

感情も、感覚、も共有出来ています。もともと一人だったのを、

二人に分けたんですから、当たり前と言えば当たり前ですけど。


エレンが舌を出してはぁはぁ言って居ます。

「エレン、ご苦労様。」

『ら、ララ様、この子達本当に一歳ですか?ハァハァ・・・。』


「おや、アルテミスのお相手も大変かい?」

『ハァハァ、走っている私の背の上で立ち上がるんですよ。

 ムービングで支えると、いらないと言うんです。』


「アルテミス、どうして、エレンの背の上で立ち上がろうとするの?」

『うん、そうしないと、弓が引けないから。』

「弓?・・・。もしかして、弓を仮想して引いているの?」


『うん、的当ての練習』

さすがアルテミスと言った所ですか、


「じゃあ、これ上げましょう」

と言って、以前作った子供用の弓と矢を取り出します。


「アテナにはこっちね。」

デッサン用の彫刻何点かと、鉛筆、クレヨン、画用紙を出します。


二人とも大喜びですが、エレンがあまり浮かない顔をしています。

「エレン、どうしたの?」

『私はいつまで、アルテミスのお馬さんしなければならないのでしょうか。』


「エレンもやらねば成らない事が有るんだから、

 貴方の気が向いた時で良いんじゃない。アルテミス良いわね。」


アルテミスがしぶしぶ

『は~い。』

「じゃあ、今日はおしまいね。エレンいこう。」


このままだと、エレンが抜けれないと思ったので、

声をかけて、一緒にそこから出ます。

『ララ様、有難うございます。』


さて、次は、そうだ、クロウ丸


次話:タマとアンナ


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