744話 サンサの出産
サンサの出産
食堂に行って、ジュースをジュルジュル飲みながら、
確認に行かなければ成らない者達を考えます。
「タマとアンナ、クロウ丸、エンドラ、え~と、それから・・・。」
ぼんやりと考えていると、急にアンからの念話が頭に飛び込んできます。
(『ララ様!!。サンサさんが産気づきましたあああ!』)
びっくりして飲んでいたジュースが変な所に入ります。
「ゲボゲボボボ、ゲゲホンゲホンゲホン、」
と、アンがアセナを抱いて、飛び込んできました。
(『二人とも落ち着いてぇー!』)
アンがワチャワチャに成っているのに比べ、
赤ちゃんのアセナが一番冷静です。
(『大丈夫だよ!、オト様に連絡したから、
母さんはもう診療所に入って居るよ。慌てないで。』)
ララがゲホゲホい言いながら、アンをアセナごと抱いて落ちつかせます。
「アン!、アセナが苦しがってるよ、落ち着いて、大丈夫だから。」
アンがはぁはぁ言いながら、ララの目を見て徐々に終点が定まります。
『ララ様、私・・・。』
「はい、落ち着いて、診療所にはDrが来て居るはず、サンサは二度目だし、
犬系のお産は軽いと言われているから、大丈夫だよ。」
『ア、アセナちゃん、ごめんね、あの時私しか居なくて、
パニックに成ったみたい』
(『私の言う事も聞こえないんだから、こっちがびっくりしたわよ。』)
アイが少し怒っている様ですが、アセナが慰める様に。
(『大丈夫だよ、母さんは強いから、それにもう直ぐ生まれるみたい。』)
アセナがそう言った途端、ララが
「あっ、生まれた。」
何かを感じ取った様です。オト様からもみんなに念話で、
〚生まれたわよーーー!、かっわいい女の子ぉ!〛
ララが診療所の方を向くと〔テレポート〕
ゴン、何かにぶつかって弾かれます。
産室の周りに何者も通れない結界が張られています。
「いった~い。何で?」
オト様が念話で
〚ララ、今は駄目よ、もう少し待って。〛
そう言われて、ララも軽率だったことに気が付きます。
「御免なさい、待って居ます。」
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