738話 ジョジの考察
ジョジの考察
ジョジが眷属をヴラド邸に放ち、受取った情報を整理しながら考えています。
屋敷の中に入り込んで動き回る事が出来ないので有れば、外から、
覗くしかないと、考え、窓枠の隙間に忍び込みむ。
しかし、これもカラスやネズミにつかまる。
おかしいのは、カラスやネズミに捕まっても、食べられるわけでは無く、
ただ、殺されて、廃棄される。
そう思って、見てみると、この屋敷の周りに居るカラスや、狼、鼠までも、
まるで、屋敷を守っている様な行動をとる。
カラスはまだ良いとして、狼が、屋敷の周りをうろついて居るのに、
屋敷の人間は何も感じていない様子、いや、人だけでは無く、馬たちも、
警戒さえしない。これは何か有ると考え、狼やカラスを見張る事にした。
暫く見ていると、こいつら、とても頭が良い。そして、食料は
マジックバックから出している様だが、狩りに行った様子もない。
更に見ていると、こいつら、吸血鬼独特の魔力を漂わせている。
1~2匹なら有るようだが、沢山の動物を眷属にする吸血鬼は聞いた事がない。
しかもざっと見ただけで数十匹は居る様だ。
ヴラド子爵は吸血鬼だと聞いたが、動物を眷属にして、屋敷の警備をさせる、
しかもこんなに沢山。かなり位の高い吸血鬼なのか?、いや、そんな話は
聞いていない。まさか、ララ?いや、あいつはメイドで吸血鬼じゃない。
分からないながらも、じっと狼達を見ていると、おかしい事に気が付きます。
2~3匹グループに成って行動しているが、時々、入れ替わっている様だ。
狼の巣の広場で、グループのリーダーらしき者が、ひと吠えすると、
グループ全員が消える。少しすると、違うグループがそこから現れる。
何処かに転送されているようだが、魔方陣なんて見えない。分からん。
しかも、巣だと思って居たが、子供が居ない。転移した先に何が有るのか?
そう思って、一度広場に、Gを一匹向かわせたが、簡単に殺された。
次は見つからぬ様、小さい、茶羽Gをパトロール中の狼の毛の中に
潜り込ませ、一緒に転移したと思ったら弾かれたように地面に落ち殺された。
【これは一度戻って、ご主人、ベルゼブブ様にご相談した方が良いですね。】
独り言をうと魔物の森ダンジョンのある街に飛び、
近くにある魔国の入り口から入り、ベルゼブブの居る屋敷まで飛行します。
次話:ベルゼブブ




