736話 ゲネメ研究所のだんじょん核
ゲネメ研究所のだんじょん核
ゲネメがアクセルの持って来たレッサーファイヤードラゴンの心臓を
調べていましたが、
【やはり、駄目じゃな、力がない。
此れではホーンラビット100匹も出したらお終いに成るわい。】
そう言うと心臓をベタスライムに投げ与えます。黒いゼリーが受け取り、
体内に取り込んだようです。嬉しそうに一つ目をぱちくりしました。
ゲネメが今度はダンジョン核の方に行きます。
ぶつぶつ言いながら、転移の魔方陣に入ると、
魔方陣が光り、ゲネメが消え、わずかな残光も一秒ほどで消えました。
だんじょん核の部屋の魔方陣が光りゲネメが現れます。
先ほどの部屋の隣なのか、階層が異なるのか不明ですが、
さほど遠くではない様です。
そこには、祭壇の皿の上で数本のチューブに繋がれただんじょん核が
浮いています。然し、このダンジョン核、ずいぶん黒いです。
チューブは大きな大きな丸底フラスコの上に繋がっており、
チューブの先からから紫の正気が注がれています。
中には赤い血管の様な縞がある小玉すいか程の黒い球体が浮いており、
フラスコに注がれた紫の瘴気は大きく渦を巻きながら中心の球体に
吸込まれていきます。球体は何やら心臓の鼓動の様に蠢いています。
【此処は順調じゃな、この大きさでオークなら1万体程が出来るだろう。
だが、スタンビートなら一か所でオークなら10万オーガなら1万は欲しい
所じゃな。此処は後一ヶ月位で何とかなるじゃろう、
しかし、三つのダンジョンが奪われたから、
他の愚者の石が育って居ないのが、困る。
だからと言って、育成途中で属性が異なる此処と入れ替えてしまうと、
使い物に成らなく成るので、出来ない。仕方がない、待つしかないな。】
フラスコに手をあて、ぼそりぼそりと独り言を言うと、
転移魔方陣に向い、どこかに行ってしまいました。
次話:アザゼル公爵とジョジ
☆¨*:♦.,☆¨*:♦., 登場者の紹介 ☆¨*:♦.,☆¨*:♦.,
愚者の石:
瘴気の塊。
魔物は瘴気と魔石|(魔力:魔素)によってダンジョンの中で 生み出される。
人がこの石を持つと狂気に走る。
賢者の石
純粋な魔素の塊。魔石の精製を繰り返す事で出来る、現在作れるのはララだけ。
中に異空間を作る事が出来る。




