735話 ゲネメ研究所のベタスライム 2
ゲネメ研究所のベタスライム 2
ゲネメが帰ってきます。
培養槽をちらりと見て、満足そうに頷きます。
【お前もやっと使える様になったな。】
そう言うと、懐|(ポケット?)から魔石の様な物を取り出し、
ベタスライムに向って放り投げます。ベタスライムは腕を出して上手に受け取り、
体に入れます。もしかしたらそこが口なのかもしれません。
【最初はくず魔石とスライムの核、壊れたアンデッドやらを錬金窯に入れ、
かき回しながら、エリクサーと妖精の蛍玉を入れて更にかき回して
廃物利用の魔物でも出来ないかと思ったんだが、
出来たのはスライムの出来損ない。捨てようと思ったのに、手を出したので、
訳に立つかと、雑用を教えたら、覚える。面白いので、色々教えるうちに、
お前の体を培養すると、魔物が出来る事が判ったが、同じものが出来ん、
何でじゃ?もしかしたら、お前の思念が反映されるのかとも思うが、
面白いし、中程度の強さの魔物がダンジョンに放つのにちょうど良い。
好きに作らせているが、所で、お前、わしの話が分かるのか?
時々、わしの話を理解している様な行動を取るが・・・。
まぁいい。わしの邪魔をしなければ。そこで魔物を作っておればいい。】
ゲネメがテーブルに乗っている、モヤモヤ玉の材料を調べながら、
独り言の様な、ゼリーに話しかける様な調子でボソボソ言って居ます。
次話:ゲネメ研究所のだんじょん核




