723話 スパゲッテー4皿
「クキあなた、食事は終わっていたの?」
『まだです、あの時は食事の気分では無くて、上手く行かずに、
疲れて茫然として、椅子に座って、脱力していました。』
「どおりで、口開けていたもんね。」
『え-?そんなこと無いですよぉ・・・。』
クキが何かを思いついた様に、
『ララ様、寝ながらシールド張れないですか?』
「それが出来れば、たいしたもんだよ、
そう言う時は大抵、魔道具を使うよね。」
『ララ様、それ、作れますか?』
「作れなくは無いと思うけど、材料が必要でただじゃないよ。」
「まぁ、考えている事は、大体わかるけど、こんな所でシールド張って、
中で口開けて寝ているくらいなら、
テレポートで部屋に帰った方が良いんじゃない。」
『駄目です、あんな時、部屋に帰ったら、次の日まで寝ちゃいます。』
『それに、疲れた姿を大衆に晒すなんて、乙女の危機です。
お化粧をする感覚でシールド張れないかしら・・・。』
「それは幻影を見せるって事?」
『あっ、それもいいですね。』
「おやおや、ま、いいですけど。頑張ってみな。」
ララが話を変える様にトレーを持って、食堂のカウンターに行きます。
「今日のご飯は何でしょう。」
〚今日はスパゲッテー、
ボローニャ、ボンゴレ、ナポリタン、カルボナーラ。
大盛も出来るよ。何がいい?〛
熊姉さんがお皿に茹で上がったばかりのスパゲッティーを
載せながら、聞きいて来ます。
『あのぉ、小盛で4種類、駄目ですか?』
〚いいけど、クキ、小盛でも4更に成ると結構有るよ、大丈夫かい。〛
『はい、頑張ります。』
〚頑張る方向性がちょっと違う気がするけど、まぁ、若いから大丈夫ね。〛
「私は小盛で2皿、 ボローニャ、ボンゴレ。」
〚はいヨ、あんたはまともだね。〛
トレーを持ってテーブルに向います。
『ララ様、ひどくないですか、私が普通じゃないみたいに言われましたけど』
「小盛スパゲッティーを4皿、トレー二つに乗せて、持ち歩いて居ればねぇ。」
「でも、訓練で物すごくお腹が空くんです。
あそこの狼さんなんて、お顔が見えない位の量ですよ。」
口を尖らしながら、ダリンの方を顎でしゃくっていい訳しています。
「あんた、ダリンと比べること自体間違っているよ。」
おしゃべりしながら、食事をして、まったりして、立ち上がると、
クキがまだ休み時間だからと言って、小上がりに行って横に成りました。
食べすぎですね。
最初、シールドが張られていましたが、5分もしない内に、解除されました。
「寝てしまいましたね。寝返り打って、スカートの裾が荒れたら大変です。
それこそ乙女の危機です。シールドを掛けておきますか、〔シールド〕」
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