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光と闇と薬師の少女  作者: 羽牟 星
722/969

722話 クキのシールド

クキのシールド


「う~んと、エレンやクロウ丸の事が有りますから、ちょっとマウ元帥の

 所に行ってみましょうか。」

等と考えながら、食堂に入って行きます。


ふと見ると、食堂の隅に椅子の背もたれに もたれ掛かって、

上を向いて口を開けているクキが居ます。ララが近くによって、


「あんた、如何したの、魂が抜けた様な顔をしてるよ。」

『は~ぁ、ララ様、魔法がシールドが大きく成りません。』

仕方が有りません、少し様子を見てみましょう。


「じゃぁ、ちょっと見て上げるから、外に出よう。」

そう言ってクキを連れ、ベースから100m程離れます。


「この辺でいいかな。じゃあ、向こう側に向って、

 シールドを大きく張ってご覧」

そう言ってベースの反対側、何もない方に向って指をさします。


『はい、』〔シールド〕

直径10m程の〔シールド〕空間が張られました。

「そこから、どんどん大きくして行って御覧」


『はい』

少しづつ膨らみますが、あっちでっぱり、こっちでっぱりしながら、

もくもくと歪に成りながら膨らんでいきます。


「ありゃー、こりゃ駄目じゃ。」

”ポン”シールドが霧散して、クキが”トペン”と尻もちを搗きます。


『うえ~~ん、ララ様、こんなんです。どうしたらいいんですかぁ~。』

クキが半べそ、ウルウルでララにすがります。


「あのね、シールドは引っ張って大きくするんじゃなくて、膨らますのよ。

 見本を見せるわね。最初はシールドの中に入って

 ふくらませるほうがいいわね。」


そう言うと、自分の周りに直径5m程のシールドを張ります。

中にはクキも一緒です。


「いい、シールドを膨らませる時は、

 風船を膨らませる様に中から均等に全体に力を銜えて行きます。


 最初は早くても大丈夫、限界が近いと思ったら、ゆっくり、

 均等に力を入れて、魔力を膨らませる様に、薄くする事を意識して、

 シールドの維持にはそんなに魔力を使わずに、出来る様に訓練してね。」


ララのシールドがどんどん大きく成ります。ベースに近く成ったので、

「この辺で一旦停止ね。次はクキがやってみて、」

そう言ってシールドを解除します。


『はい、遣ってみます。』〔シールド〕

「いいよ、質も均等だし、強度も良いわ。さぁ、

 膨らませて、風船を膨らませる様に、


 中から均等に力を加える感じ、そうそう、

 意識を均等に膨らませる事に集中して。」


クキの額から玉の様な汗が噴き出ます。徐々に〔シールド〕が膨らみます。

さっきの様な歪には成りません。綺麗に膨らんでいきます。


「いいよ、上手、〔シールド〕が薄く成って来たから、

 少し魔力で補強してあげて。」


徐々に膨らみ、ベースに近く成った所で、

一か所、ベースと反対側に小さな亀裂が入り、

”ポワン”と音がしたように(実際は音はしませんが)弾けます。


「おや、惜しかったね。気が逸れたかな?」

『ララ様!、凄いです。こんなに大きく成りました。』


「そうだね、しばらくシールドの中から膨らます訓練をするといいよ、

 ある程度大きく出来る様になったら、

 シールドの外から膨らましてみようね。」


「シールドは大きく膨らますのが少し大変だけど、

 大きく成った後の維持はそんなに集中しなくてもいいからね。」

クキが首を傾げていますが、


『ララ様、シールドを大きく出来る様になって、

 その維持が大変に成ったら、また教えて下さい。』


「はいはい、じゃあ、お昼にしよう。」

そう言って二人で食堂に入って行きます。


次話:スパゲッテー4皿

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