713話 おいしい豚汁
おいしい豚汁
二人で食堂に入って行くと、
レマとアンがアルテミスとアテナにミルクを上げています。
「おや、アンは双子のお世話もやっているのかい?」
『あ、ララ様。今お部屋を工事しているとの事で、少しの間ですけど、
双子のお世話もさせて頂いております。かわいいですねぇ』
レマが続けて、
『オト様から、何やら、私がこの子達をあやしていると、周りの人も
癒されるとかで、ヒーリングルームを作るらしいです。』
「あれま、それは大変だったね。」
『いえ、今日の夕方には出来ると言う事でしたし、私も皆さんのお役に
立てれば嬉しいので・・・。
ただ、少しの間アンさんにお手伝いお願いしています。』
アンが嬉しそうにしています。
『赤ちゃんはどの子も可愛いです。』
「それは良いけど、アセナは大丈夫?」
『はい、狼租神様の使徒様がいらっしゃって、アセナちゃんは自分が見るから、
私は此方に来るようにと言われました。』
こりゃ、体よくアセナを取り上げられましたね。
「じゃあ、しばらくこっちに居るんだね。」
『はい、宜しくお願い致します。』
後からアセナの方も見て行きますかねぇ。
ロッテが後ろから背中をつついて、
『ララ様、お腹減りました・・・。』
「はいよ、じゃぁ、熊姉さんの所でお昼ご飯貰ってきまし来ましょうか」
『はーい。』
元気に成りました。
「おば、いや、違った。おね~さ~ん。今日はな~にぃ」
じろりと睨まれ、
〚そこのプレート持って行きな、ごはんと、豚汁はこっちだよ。〛
「おにぎり!!豚汁って、オーク汁ですか?」
〚当たり、まぁ、食べてみな、うまいよ。〛
熊姉さんお勧めの一品ですね。おにぎりも4種類くらいある様です。
〚おにぎりも、豚汁もお代わり自由だよ。〛
「お代わりって、豚汁はどんぶりじゃないですか。
此れをお代わりするのはダリンくらいじゃないですか?」
〚そうでも無いよ、まぁ、食べてみなよ。〛
何やら熊姉さんが悪戯っぽい目をしています。
ロッテと、席について、
「いただきま~す。」
一口食べて、ビックリ、
ロッテと目を合わせると後は無言で掻き込みました。
『「おかわり!!」』
どんぶりを持って熊姉さんの所に行くと、ニコニコしながら。
〚美味しかったでしょぅ。〛
二人とも無言で頷きます。お代わりの豚汁どんぶりも平らげ、
パンパンのお腹を撫でながら、「『ごちそうさま~!』」
『ララ様、お茶も入りませ~ん。』
「そ、そうだね、ちょっとそこの小上がり(座敷)で休もうか。ふぅ~」
『は~い、』
二人して、はうように歩いて、座敷に転がります。
「ロッテ、あんた、ワンコ言葉どうしたのぉ」
『馬鹿っぽいので止めました。仮にも講師、先生ですから、はぁはぁ』
「わかった、ち、ちょっと休も、」
そう言ったかと思うと、息が落ち着いてきて、寝息が聞こえます。
疲れていますね、二人とも寝てしまいました。
次話:ロッテの講義(革鎧)




