672話 大破壊力のキャンディ砲
大破壊力のキャンディ砲
『はい。』
ポウが左右の手を広げ、火と光のまほうを発動させます。
両手を前に差し出す様に持って行き、
〔キャン〕大き目のネジネジキャンディーが飛んで行きます。
「やばい、でかい。」
〔バリアー〕〔バリアー〕〔バリアー〕
岩の周りを三重の〔バリアー〕で覆います。
間一髪キャンディが届いた瞬間に三重〔バリアー〕が発動します。
ポウが両手をぐっと合わせる動作をして、ぱっと開きます。
グッボボーン。くぐもった様な音とずしんと来る振動がして、
バリアが霧散しました。岩が有った所には何もありません。
バタバタと、みんなが此方に来る様です。
何事が起きたかと、慌てている様です。
当のポウはあまりの威力に放心状態です。結構やばかったですからね。
みんなに向って。
「ごめ~ん。キャンディ砲ぶっ放したんだけど、力加減間違ったみたい。」
「ごめんね~。じこで~す。」
トレーナ―に向って。
「事故で~す」
〚こ、事の顛末が、分かりました。確かに事故でしたね。ふう~~。〛
「ポウ、これが私の眷属が持って居る最大攻撃魔法だよ。でもこれは初級。
強い魔法を混ぜるともっととんでもない破壊力が。生まれます。
二種類ではなく三種類、四種類の魔法を混ぜるとどうなるか、
世界の存在が危うく成る程の破壊力が生まれるでしょう。
あなたが遣ろうとしていたことは、そう言う事なのですよ。
慎重にね、どの様な時に使うかも、考えておいて下さい。」
「特に、これを、この魔法を研鑽するならばらば、
どんな魔法をどれ位魔力を込めればどれ位の破壊力に成るかを
ちゃんと把握しておいてくださいね。」
ポウも少し落ち着いた様です。
『ララ様、有難うございます。』
私は、トレーナーに向って、
「宜しくお願いしまーす」
一礼して、次に向います。残されたトレーナーは、ぼそりと
〚やはり、間違いなくあの子ですね。
主神様、大海龍王様。ああ、見られていらっしゃいますね。〛
上を仰いでため息をつきます。
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