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光と闇と薬師の少女  作者: 羽牟 星
659/970

659話 熊たちのトレーナー

熊たちのトレーナー


『今回は熊さん達が来ていますね。

 ちょうど良いトレーナーが居ます。』


紹介されて、現れたのは、

「く。熊」思わず声が出ました。


ごっつい、でっかいくて毛深い、男性です

〚俺の名は、キンムカムイ。普段は山の中に居る。〛

まんま、ヒグマじゃないですか。


キンムカムイはアイヌ語で山の神、自然を守る神ですよね。

熊さんは、何教えてくれるんでしょう。


と思いながら、キンムカムイを見ておりますと、熊さんの後ろから、

ゆらりと杖を突いた御婆さんが現れます。オト様が驚いた様に


『あら、珍しい、アペフチカムイでは有りませんか、

 今日は如何されたのですか?』


〚いやね、家の熊助が弟子が出来るとか何とか言って

 舞い上がっているから、 ちょぃと見に来たのさ。〛


熊さん、キンムカムイが嫌そうな顔押しています。

御婆さんが、杖で、熊さんの頭をコツンと小突きます。


〚これ、他の神々の前で、 そんな顔をするんじゃないよ、

全く、そんな風にしつけた覚えは無いのにねぇ。〛

〚何言ってんだ、婆さん、また何か悪だくみしているだろう。〛


〚女性が居ると聞いたから、お前に指導が出来るか確認しに来たのさ、

来てよかったよ、この女性はお前じゃ無理だ、私が担当するよ。

お前は男の子二人を一人前にしな。〛


〚そうそう、女の子も居たね。〛

〚チキサニ、来ておくれ。〛


床から、木がするすると生えて来ます。なにやら人型に成ったかと思うと、

そこに、若い女性が立って居ます。

〚御婆様、お呼びに成りました?〛


〚ああ、そこの女の子、大地、植物と縁がありそうだから、

あんたに面倒見てもらおうと思ったんだけど、どうだい。〛

チキサニカムイがハナンを見て、


〚あら、可愛い。本当だわ、この娘、お花が大好きね。

植物に愛される素質があるわ。

いいわ、木や花とお話をする事を教えてあげるわ。任せて頂戴。〛


黙って見ていたオト様が

『あらあら、話がまとまったみたいね。それでいいのかしら。』


ララが困ったように

「あの、ベリア達は強くないと・・・。」

アペフチカムイが一歩前に出てララに向って。


〚こりゃ、お転婆娘、良いか、大人の女は強さだけでは駄目じゃ。

 優しさ、包容力も必要な事、忘れる出ない!〛


ララが怒られて目を丸くしています。

「なんかこのシチュエーション、既視感、デジャブ―が・・・・私、

 以前に御婆さんに怒られた事有った様な・・・。」


オト様が割って入ります。

『それでは、アペフチカムイ、キンムカムイ、チキサニカムイの三柱が

 熊さん達を見る事で良いですね。』


ベリアが黙って頭を下げます。

タロンとジロンはきょとんとした顔でキンムカムイを見ています。

ハナンはおっかさんの影に隠れていますね。


キンムカムイが

〚子供達も、ずいぶんと基礎能力が高い。

 任せておきな、しっかり鍛えてやるよ。〛


ベリアが、ハナンを鼻で押して、前に出します。

皆で挨拶しろと言う事でしょうね。


『『『クウ』』』子供たちが声をそろえて、

挨拶したようです。


次話:タマとアンナの場合は

☆¨*:♦.,☆¨*:♦., 登場者の紹介 ☆¨*:♦.,☆¨*:♦.,


ベリア担当:アペフチカムイ

タロン担当:キンムカムイ、

ジロン担当:キンムカムイ、

ハナン担当:チキサニカムイ、


アペフチカムイ:火の神、年老いた老婆の姿

チキサニカムイ:ハルニレ(春楡)の大地の美しい女神。

キンムカムイ:山の神、自然を守る神


チカㇷ゚カムイ:アイヌに伝承される

       シマフクロウと大地のカムイ(神)である。

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