643話 料理、最後の追い込み。
料理、最後の追い込み。
「リック、庶民が使う様なお皿とコップ沢山貸して欲しい。」
『以前、野外で催し物が有った時に、供出した残りが200づつ程有ります。』
「有難いけど、そんなに残ってんの?誰が発注したんだか・・。」
『あの、私です。リックが申し訳なさそうに言います。』
「怒られた?」『少し、』「誰に?」『料理長・・・。』
だんだん声が小さく成ります。ララが大きな声で
「リック偉いね、先を見越して、私の事だからこんなこともあるかと、
用意してくれていたんだ。すごい判断力だよ、
責任者に怒られる事も辞さずに私の為に準備してくれていたとは、
今度ここの総責任者に推薦しておくよ。有難う。」
最大の賛辞を送ります。
『ララ様、勘弁してください。』
リックが小さくなって、頭を下げています。
「リック、私が褒めたんだから、胸を張って頂戴、そうしないと、
私の立場も微妙な物に成ってしまうけど。」
すでに微妙な物だとはだれも言いませんね。
突っ込みの居ない世界は中々に厳しい物です。
「さぁ、残り時間は一時間、ラストスパート、気合を入れて
行くよ~!」
『『・・・『はーい!』・・・』』
焼きプリンと、メレンゲクッキー、唐揚げもどんどん出来て来きています。
ララは、せっせとマジックバックに詰め込み、
残り30分の所で、ケーキが出来ました。
さっき急いで作った石膏のケーキ台、
(ダミーケーキですね。)に乗せます。
みんなの士気を上げるため、これをしまうのは最後にします。
最後の唐揚げと焼きプリン、同時完成!!
「ごくろー様!!」
ケーキと料理を仕舞って。
「式に出る人、着替えなくていいから、此処に入って」
部屋玉に希望者をみんな入れます。
あれ?ロバートとヴイックも居るような?
〔テレポート〕オクタの街、結婚式会場の前に着きました。
次話:サンサの実家




