642話 ウエディングドレス
ウエディングドレス
古着屋に入って行くと、静かです。縫物、作業部屋を覗くと、誰もいません、
トルソーにウエディングドレスが着せて有ります。
「急いだのに、ずいぶんクオリティが高いですね。いいですよ此れ。」
横を見ると、子供用のトルソーに白い布でゆったりと作られた、
子供用の修道服の様な物が掛かってます。アセナのですね。
さて皆は?と見ると、休憩室で伸びてます。
〔ヒール〕皆に回復魔法を掛けます。
みんな一斉に起きます。『ララ様、私たち・・・』
「疲れて動けなくなっていたから、回復魔法をかけたよ、」
「みんな、頑張ったね、凄く良いドレスが出来たね。
サンサ喜ぶよ。早く店に行こう、」
『『・・・『はい。』・・・』』
ドレスとみんなを部屋玉に入れて〔テレポート〕。
サンサの実家、です。皆を出して、
「サンサ、出来たよ、部屋に行って着せてもらって。」
そういえばダリンのが無いね。
(AIマスター、ダリンの結婚式の礼服送って。《承知致しました。》)
マジックボックスから、礼服を取り出し、コランに渡します。
「ダリンに届けて、会場の方はどうなりました?」
『もう少しかかる様です。』コランが答えます。
どうやらコランが指揮を執っているみたいですね。
「分かった料理も大詰めに成って来ているから、
式の開始は20時で良いのかな?」
『はい、その時間なら、ゆっくり用意できます。』
「テーブルとイスはどうするの?」
『向うで結婚式の話をしたら、大工さんが長椅子と長テーブル、
間に合わせで作ってくれるそうです。』
「それはいいや、椅子は3人掛けを沢山作って、
テーブルも向かい合わせで6~8人座れるようにして。
長めのテーブルを二つ合わせてもいいよ。上にシーツでも掛けよう。」
『承知致しました。』
「じゃあ、私は料理とお酒、19時30分頃には向こうに届けるよ。」
『はい、お願い致します。』
〔テレポート〕本邸のセレンの所に寄って、
「セレン、居る?」
世界樹の実気がポウと光と、精霊が現れます。
(凄く綺麗ね、ウィンディーネ様が気に入るはずだわ、)
『はい、ララ様』
「セレン、あなた、ちょっと見ないうちに、ずいぶん綺麗に、
いや、何格が上がったみたいね。」
『はい、この前、ウインディーネ様とお会いして、精霊にして頂けました。』
「やっぱりねぇ。近い内に進化するとは思って居たけど、
思ったより早かったわ、でも、そりゃそうだ、ってとこかな。」
『????』
「ああ、ごめんね、独り言だから気にしないで、
で、今日、眷属の結婚式が有るんだけど、セレン、手伝ってくれない?」
『何をすれば良いのでしょう?』
「合図をしたら、シャボン玉を飛ばしてくれればいいよ。」
『かしこまりました、お手伝いさせて頂きます。』
「じゃあ、この中に入って居て。」
セレンと一緒にララも部屋玉の中に入って、
「此れから、此処に非とも乗せるから、セレンは、此処に隠れていて」
そう言って、世界樹で出来た杖を出します。
セレンがびっくりした様に杖を見て。
『ララ様、これ、とんでもない物ですよね。』
「そうだね、これと同じものを探そうとすれば大変だと思うよ。」
「以後ごちは良いと思うから、呼ぶまでここで寝ていて。」
『有難うございます。すごくうれしいです。』
そう言うと杖の中にスゥと入って行きました。
「さて、と最期の追い込みです。」
〔テレポート〕本邸の厨房に行きました。
次話:料理、最後の追い込み。




