お茶と尾行
お茶---------
「みんなお茶しよー。」
「メディションルームOPEN!
「セバス、中でお茶の用意して。」
『はい、ルビ様』
「みんな入って」
「精霊様も入って。」
驚いた顔をしましたが、意を決して、中に入りました。
〖わぁ、思ったより広いですね。〗
椅子が無いのでセバスが敷物を敷いた様です。
お盆の様なものにカップをを載せ、お茶を注いでます。
軽い食事とお菓子も出しました。
「今夜の晩御飯は遅くなるかもしれないから、少しお腹に入れておいて。」
「フゥー、おいで、魔力を上げる」
飛んできて首にぶら下がります。抱っこしましたが、
少し大きくなったので、足が出てしまいます。
「今度から抱っこでは無く、お座りがいいかな。入魔力ん~~んっと。」
魔力水も上げました。世界樹の精霊が欲しそうに見ています。
世界樹の精霊の所に行って、
「魔力と魔力水は如何ですか?」
と聞くと、恥ずかしそうに〖はい、お願いします〗可愛いですねぇ。
大人の様でもあり、小さな子供の様でもあり。不思議な感じがします。
右の人差し指と中指を合わせて、精霊のおでこに当て、
少し多めにゆっくりと流します。
金魚みたいに口パクパクしてます。
「次は魔力水です。」
さすがに、口を開けさせるのは、気が引けるので、さっきと同じ位、
バスケットボール位の魔力水を作ってあげました。
顔を付けたと思ったら、ピュンと音がしそうな勢いで無くなりました。
満足そうな顔をしています。
みんなも食べ終わって、落ち着いている様なので、仕事に戻る事にします。
「さて、行きましょうか」
みんなが出た後、
「CLOSE!」
次話:尾行
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尾行---------------
夕日が地平線に落ちてゆきます。
夕日を背にして、鳩位の黒い物が三つ、四つ、ひらひらと飛んできます。
「みんな来たよ、鳥達、頼むよ。」
『『『まかせて!』』』と言う念話が来ました!気合が入ってますねぇ。
私たち地上部隊は世界樹の影に隠れます。
まもなく、「ピユーイ」と言う声と共にピーチとパーチが飛び上がり、
威嚇のファイヤーアローとライトアローを打ちます。
夜は両方ともバッチリ光るので、威嚇に最高です。
二羽の視覚を共有しているので、すごい臨場感です。
魔物達はかなり慌てて何かを発射しました。音波系でしょうか?
直ぐによけて、ファイヤーアローとライトアローを今度はかなり近くに、
おっ、翼にかすった様です。
かなり慌ててます、退散する様です。
さて、ここからが本番です。
「セバス、フゥー、ここに居て。何か有ったら念話で連絡して。」
「ん?」
「セバス、離れていて、私と連絡出来たっけ?。フゥーは出来るよな。」
『私はまだ無理です。』
〖僕、出来るよ~。〗
「それじゃあ、セバスはグランとの連絡要員。私と一緒に来て。
フゥーは此処にいて何かあったら連絡して。」
「狐たちと一緒に離れて付いて行きます。」
フゥーを置いて追いかけます。
「みんな、魔力を抑えてね。」
森から出た所で、セバスがグランからの連絡を伝えます。
『ルビ様、執事長から連絡が・・。魔物の拠点が見つかった様です。』
「グランにそのまま監視を続ける様に伝えて」
「此方も追跡中なので、同じ所だといいね」
「グランには他のも無いか、引き続き調査お願いしますと伝えて」
『はい、ルビ様』
「さぁ、だいぶ離れたでしょう、追跡開始です。」
あっ、私小さいから不利、でも負けません!短距離テレポートで稼ぎます。
2Km程先の岩の陰に皆が居ます。私たちもそちらに向かいます。
「確認です。追いかけていた魔物たちは皆同じ所に行ったのですね。」
バドが答えてくれます。
『はい、5匹きともあそこの穴に入りました。』
「セバス、グランの班が見つけた拠点も此処なのかな?
あと、何匹くらい出入りしているかグランに聞いて。」
『はい、同じだそうです。2~3匹のグループが4組程、
違う方面に向かいました。』
「尾行は付けて居ると思うけど、他からここに向っている者は居ますか?」
『そのような動きをする者は現在まで確認出来ていません。との事です。』
「中の様子は見たいけど、今は活発に動いているから、
明日の昼間に探査虫で調査だな」
「よし、張り込みは探査虫に任せて、戻ろう。」
次話:周辺調査報告




