596話 魔力タンク、ブコイ
魔力タンク、ブコイ
魔力が帰って来ません。魔力タンクから補充しながら、入れて行きます。
私の魔力量の1.5倍位入れた所で、ちょろっと帰ってきました。
これは魔力の容量的にはレトアよりすごいですね。
「どんなもんです?」
『ら、ララ様、凄いです、体から元気が漏れて行きそうです。
今なら何でもできそうな気がします。
これがお腹いっぱいと言う事なのですね。』
「じゃあ、少し魔力操作をしてみようか、魔力がいっぱい入って居るから、
取り出すときに気を付けないと、魔力暴走が起きるよ、最初は、本の少し、
糸みたいな細い魔力を取り出して、このスプーンに巻き付けて頂戴。」
『はい、』と、返事をして、スプーンに手をかざし、集中していますが、
苦心している様です、程無くして、スプーンが持ち上がった途端、
”メキャ”とスプーンが曲がったかと思うと、
ぐにゅぐにゅに曲がって丸まってしまいました。
『ら、ララ様、申し訳ありません、力加減が難しくて、・・・。』
革鎧を取り出し、マジックバックと精魔石の粉の使い方を教えます。
「これを着て、みんなと離れた所で、しばらく魔力の扱い、
押さえ方の練習をしてください。」
「あなたは魔力の総量がとても多い人です。自分の魔力の扱いに慣れれば、
大きな、威力のある魔法も打てるでしょうし、強固な守りも築けるでしょう。
頑張って、操作に慣れてください。
ドドル、この子の練習の時のに誰かを付ける様に手配して。」
『承知致しました。』
『ララ様、有難うございます。頑張って出来る様にします。』
「あっと、君の名前を聞いていなかったね。御免ね」
『私は、ブル族ブコとルコの次男、ブコイと申します。』
(この子も修練場で修行をしてもらいましょう。)
「これで終わったね。最後にレベルを問わず、希望者だけで、
全員で輪になって魔力循環をやる事にしましょう。」
と言った所、全員が手を上げました。
「じゃあ、全員輪になって、やるよー。」
『あの、ララ様、』ブコイが自分も入りたそうですが、
「ブコイは魔力制御を覚えてからね、下手すると、隣の子が壊れてしまうよ。」
ブコイがびっくりした様に
『は、はいぃ!』
「大丈夫だよ、明後日に魔力制御の訓練に行ける様に手配しておくからね。」
ブコイがびっくりした様に、
『は、はい、有難うございます。』
「それまで、訓練している人たちを見ていて頂戴、
見る事も訓練の一つだからね。」
『はい、分かりました。』。
全員を数珠つなぎにして、魔力循環を行った後で、
「ドドル、レトアとブコイのご両親と話をしたいんだけど、
其処の集会場借りていいかな?」
『はい、大丈夫です。用意を整えますので、ちょっとお待ち下さい。』
「出来れば、ドドル貴方も、後、世話人たちも出れたら出て頂戴。」
『承知致しました。』
ドドルがテレポートで何処かに飛んで行きました。
次話:射的場の確認




