572話 キノコ畑の移転
キノコ畑の移転-
《承知致しました。それから一点、確認です。
キノコ畑と工場は農業の里ではなく訓練の里に作って宜しいのですか?
農業の里の方が何かと便利かと思いますが、》
それは考えたんだけど、あれは基本毒キノコだから、
食べ物生産の農業の里じゃない方が良いと思ったんだけど、
《それは、管理の問題ですから、何処に作っても同じ事です。微細な胞子を
外に出してはいけないのは何処でも同じ、でしたら、専門の里を作り出入りも
極端に制限する方が良いと思います。》
(確かに、食材としてのキノコも研究したいからなぁ。
農業の里の地下に作って、管理できます?)
《それは問題ありません。》
(分った、じゃあ、農業の里の地下にキノコ農園を作ります。
兵器としてのキノコ栽培は厳重管理と言う事でお願いします。
《承知致しました》庭に戻ります。
(AIマスター此れからマイコニド達を連れて行くけど、
体に毒キノコの胞子が付いて居る可能性があるから、
最初は完全隔離が良いと思う、何処に運ぶ?)
《はい、門前の救急センターの隔離部屋を拡張しましたので、
そこに直接お願い致します。情報と座標を送ります。》
(分った、扉石で一度に移動するから、
隔離部屋に受けの転移門を置いてちょうだい。)
《承知致しました。》
転移門(精製魔石の転移石)をかざし、
全員を一度に玄関石の救急センター隔離部屋に飛ばします。
鍵のキノコは部屋玉の貴重品入れ、ひきだしに仕舞居ました。
自分も隔離部屋に飛ぶと、マイコニドに似た風体の者が居ます。
「貴方、アンドロイドね、名は?」
『まだありません』
「じゃあ、スプンM1ね。」
何と安易な、頭文字SPNですか
「みんな、このスプンM1に付いて行って、今後の事の説明を受けて頂戴。」
そういうと、全員一斉に頭を下げます。
キノコの笠が一斉に動く様は中々壮観です。
「じゃあ、私は戻るから、スプン後は宜しくね。」
『はい、承知致しました。』スプンはお話も出来る様です。
〔テレポート〕枝のベリアたちの所に戻って、
「次の階層に行こうか」と言うとボスが
『ララ様、俺ら居なくても良くね?』
「ほら、すねてないで行くよ。」ベリアの背にまたがり、
「この木の上空まで上がるよ」そう言って、ベリアの首筋を撫でます。
ベリアが嬉しそうに反応して、上に飛びます。
方向を確認し、探査虫に先行させ、向こうに行きますと、
行き先を指さし、みんなで発進です。
先に行っている探査虫にキノコの形の凹みが有るか、探させます。
次話:3階層入り口の罠




