567話 サキュバスのミウ
☆¨*:♦.,☆¨*:♦., 魔物、登場者の紹介 ☆¨*:♦.,☆¨*:♦.,
サキュバスのミウ:ムウの姉
モササウルス:白亜紀後期の頂点捕食者
シーサーペント:伝説的海竜
メガロドン:前期中新世から鮮新世にかけて生息していた巨大サメ
サキュバスのミウ--
『承知』ムウとラグジュが出ます。ムウがミウに気が付き、ミウもムウを見て、
二人で驚いて口パクパクしていましたけど、すぐに抱き合って大泣きです。
ラグジュがどうした事ですかと言わんばかりにこちらを見ます。
「どうやら、アザゼル公爵とゲメネに騙され、脅され、暗示に掛けられて、
此処で働いていたらしい、この階層の管理者でもやらされていたんだろう。
此れからは、ラグジュの所で面倒見てよ」
『承知致しました、でも、宜しいんですか?』
「此処の事かい?、まぁ、アザゼルやゲネメが関わって居る時点で、
潰すつもりだけど、最終的にはダンジョン核を見てから決めるよ。」
「と言う所で、ミウ、此処の情報を頂戴。」
【はい、】涙を拭いて、鼻をかんで、話だします。
【先ほども申し上げましたが、此処の事は、
自分の担当以外は分りません。】
【やる事は泉に来た者をだまして、水の中に引きこんで、
水魔達に食べさせる事と、砂漠の魔物達が増えすぎたり
減りすぎたりしない様に管理をする事です。】
【管理と言っても、表示板を見て問題あり、問題無し、再調査の
ボタンを押すだけです。後はどこかの誰から調整してくれる様です。】
「ふ~ん、全自動でもできるけど、わざと手を入れる所を残している感じだね」
「その監視所は何処の有るの?」ミウが泉を指さします。
「ミウは水の中は平気なの?さっき溺れていたよね。」
【さっきは慌ててました、気泡発生装置が有るので、それを押すと、
体の周りに幕が出来て、水の中でも平気に成ります。
表示板と監視所は水の中ですけど、水が入ってこない作りになっています。】
「なる程ね、ちょっと見せて。みんなはちょっと待っててね。」
【はい、こちらです。】ミウと一緒に水の中を泡に入って進みます。
5m程潜った岩陰に入ると上に空気だまりがある様です。
水中から階段を上ると、上がりきって、
全身が空気の室内に入った所で泡が消えます。
【この表示板です】魔物の名前が記入された棒グラフが微妙に動いて居ます。
【この棒が黄色くなったら再調査、赤くなったら問題あり、
今の様に青い時は問題なし、一日二回どれかのボタンを押します。】
「なる程、魔物の管理と言うより、ミウ、貴方がここに問題無く居る事が、
その報告をすることによってわかるわけだ。」
【え?私を監視する為?】
「そうだね、だって、こんな事、わざわざミウが遣らなくてもいいじゃない。」
【私そんな事考えもしませんでした。】下を向いてしょんぼりしています。
「でも、下の階層へ行く門番の役目はしているんでしょ」
【はい、私を倒さないと、下には・・・??えっ??。私殺される?】
「気が付きましたか、でもどこかで再生されるのかもしれませんけど、
それはミウの形をした違う者だと思います。」
【じゃあ、私の役目は殺される事?そのために表示板があると、】
「う~ん、何処かで、貴方のデーターを取られていたと思いますね。」
「データーで複製が作れるので、秘密を知ったオリジナルは
不要と言う事でしょうね。」
【ひどい、】「貴方の二人の仲間も心配ですね。」
【助けてあげてください、そんなに仲良くはなかったけど、
殺されるのを黙って見ているほど仲が悪いわけでは有りません。】
「大丈夫そのつもりだよ、さて、上に行って、
皆を連れてこなければ成らないけど、
此処へはもう来ないから、必要な者は持ち出して。」
【はい、と言っても何もないですけど】
小さなバックを一つ、持ってきました。ララは部屋玉を出して、
「取りあえず、此処に入って居てね。」
ミウを部屋玉に入れて、〔テレポート〕
さっきの泉のほとりに出て、ミウを出します。
「水中で面倒なので、皆を部屋玉に入れて、ミウと私が門を通ります、
通った先でみんなを出す事にします。
システムを確認しましたが、朝の八時と夜の22時、
に合図を送らないと、ミウに異常が発生したと判断されて、
何事か置きます。その前にダンジョンを攻略します。」
「ではみんな、此処に入って。」
ララの部屋玉を出して、皆を入れます。
「じゃあ、ミウ、行こうか。」
【はい、ご案内致します。】
深く潜って行くと、モササウルスやシーサーペント、メガロドン、
とんでも無い奴らがうじゃうじゃ居ます。
こんなのが一斉に襲ってきたら、陸の動物には勝ち目はありませんね。
しかし、ここをどうやって作ったんでしょう。
動くオアシスと巨大生物の徘徊する泉、嫌地底湖ですね。
などと思っていると大きな扉の前に着きました。
ここでミウが前に出て、ドアに手を当てて、押します。
ドアが開くと、ドアの所で水面に成っています。ミウがぴょんと、飛び出します。
私も一緒に飛び出すと
「うわっと、危なくすっころぶ所でした、空間が90°ねじ曲がってます。」
次話:2階層密林の安全地帯




