560話 ビックアントの巣と近くのダンジョン
ビックアントの巣と近くのダンジョン--560----------
(「AIマスター、ビックアントの巣と近くのダンジョンの情報頂戴。」)
《はい、ララ様、ビックアントの巣はララ様が数を削ってから、
徐々に回復はしていますが、元通りには成っておりません、
このペースでいけば半年くらいはかかるかと思われます》
(「特に不審な様子は無いと言う事ですね。」)
《中に探査中も入れてみましたが、特に変わった事、
不審な物は見当たりませんでした。》
(「ダンジョンの方はどうですか?」)
《こちらも、特に異常は無いのですが、何と言いますか、
若いダンジョンのはずで、確かに状態もその様に思うのですが、
何か、若いダンジョンに似合わない老獪さが見受けられる事が有ります。》
(「と、言うと?」)
《はい、罠がダブルトラップに成っているとか、つまり、落とし穴の先に
転移魔方陣が有ったり、隠し部屋の宝箱がミミック、までは分るのですが、
隠し部屋自体がビックスライムの中だったり、
水の妖精、に傷を治してもらったと思ったら、水魔の擬態で、
水の回復魔法ではなく、体内に夢魔が入り込み、
怪我が治ったと思いこませ、幽玄の世界に引きずり込まれるなどなど、
老獪な者の意思がちらほら見えるとても厭らしい、内容に成っています。》
(「下層は?」)
《3階層なのですが、ダンジョン核もボスも見つかりません。》
(「やはり、近い内に一度潜って見ないと駄目ですね。」)
《お気を付けください。探査虫を50匹程出しますので、先行させてください。》
(「ありがと、気を付けていって来るよ。」)
次話:クーヘンの森、オーガの部落の調査




