552話 ベリアと子供達
ベリアと子供達----
ベリアの家の前に出ると、丁度ベリアが自主訓練から帰ってきた所です。
「ベリア、何処で訓練していたの?」
(『はい、北の外れで魔力循環と
ハンドの先からライトアローを出す訓練をしていました。
ララ様、ハンドの先から魔法弾は撃てませんが、
ハンドで何か、木の棒を持つとその先から魔法弾、
ライトアローなどが撃てます。
ただ、木の棒だとすぐに壊れて、砕けてしまいます。』)
「凄いね、出来る様になったんだ、じゃあ、これを使ってみて、」
そう言って、50cm程のミスリル合金と世界樹の枝を出して渡します。
ベリアはミスリル合金は納得したようですが、気の枝を見て、
(『こちらは木の枝ですよね。?』)
ララがにっと笑って、
「これは世界樹の枝だから、最高級の魔法使いの杖に成る物だよ、
魔力との親和性は最高、だから砕ける事は無いと思う。」
「革鎧のマジックポシェットバックに仕舞って、後で両方試してみて、」
ベリアがびっくりした様に目を見開いて、
(『あ、有難うございます。』)
「所でベリア、訓練の里が一週間後くらいに出来るから
訓練はそちらでやるといいよ、そちらにも行き来出来る様にするね。」
(『え、訓練の里と申しますと、』)
「此処と同じような空間だけど、
頑丈に作ったから、ある程度無理しても大丈夫だよ、」
「だけどベリアの溜め打ちキャン砲は勘弁して、あれは白色破壊光線と同じで、
この世界最高の攻撃魔法らしいから。」
(『あはははは、承知致しました。』)
早速ベリアの革鎧に、転移石を仕込みます。
「一旦玄関に飛んで、そこで訓練の里を指定して入る事に成ります。
里が出来たら、もう一度ちゃんと教えるから、
今は行こうと思ってもいけないからね。」
(『承知致しました。』)
「子供たちは元気?」
(『はい、少し元気を持て余している様です。』)
「ちょっと会ってもいいかな?」
(『はい、みんな喜びます。』)
そう言われたので、遠慮なく子供たちの所に向います。
家の前に来ると、中からどったんばったん、大きな音がします。
ドアを開けてみると、タロンとジロンが取っ組み合いの喧嘩?いえ、
相撲かレスリングでもやっていたのでしょう。
最初にハナンが気が付き、(『ララさまー』)と飛び付いて来ます。
タロンとジロンも取っ組み合いを止めて、息を切らせて、私の方に来ます。
(まだ小熊、親と別れては居られませんね
訓練場に行くとしたら、ベリアも一緒ですね。)
魔力ボールを作って、
小熊たちを中に放り込みます。小熊たちはキャッキャと大喜びです。
「ベリアもこの中で、少しお休み、」
(『有難うございます。』)
ベリアも魔力玉の中に入って、行くと、
(『母ちゃん、ララ様の魔力玉、プカプカ浮かんで気持ちがいい~~。』)
(『そうだね、眠く成る程気持ちが良いねぇ』)
と声がします。ララはそっと扉を閉めて、外に出ます。
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