549話 訓練の成果-タマとアンナ
訓練の成果-タマとアンナ--
素直にうなづくと離れて、ポウの所に行きます。
「今、ゴーレムを作るね。」
そう言ってもう一度岩のガラに魔力を注ぎます。
ゴーレムが立ちあがり、両手剣を振ります。
盾は小さい物が前腕についています。
防御よりも機動性と剣の速さに比重を移したようです。
『次は私たちが行きます。』
タマとアンナが飛び出します途中で、二人が手をつないだと思うと、
パッと光り、たまに黒い羽根が生えてます。
人化を解いていないタマに黒い羽根が・・・。ダークエンジェルです。
「うわぁー。大感激ですー。」
ララの変なスイッチが入った様で、テンションが爆上がりしています。
ララがよだれを流さんばかりに口を開け、
肩で息をしながら、手すりを握って、跳ねてます。
タマがゆっくり手を上げていき、ゴーレムを指さすと、
ゴーレムの影からふわりと光が漏れ、
ゴーレムがすとんと、影の中に落ちます。
2~3秒すると、50m程上空に穴?黒い影?が出来たと思うと
そこからゴーレムが落ちて来ました。
ズドーンと大きな音と衝撃を残して、ゴーレムは砕け散ります。
「なんちゅう事するかな、これは、
昔から沢山の人が夢見て試してみたけど、結局できなかった魔法だよね。」
二人が戻ってきました。
「タマ、アンナ、かっこいい~~~!」
タマがすごく恥ずかしそうです。ポンとアンナが分かれます。
「今の魔法はタマだけでもできるの?アンナと一緒じゃなければ無理なの?」
タマが答えます。
『一人でもできなくはないですが、魔力と集中力が半端なく必要で、
使おうとすると空も飛べませんし、無防備状態に成るので、
誰かに守って貰わなくては成りません。一番相性がいいのがアンナで、
つまり、アンナと一緒じゃなきゃ出来ないと言う事ですね。』
「視覚的な演出も最高だし、いいよ、最高」
「所でアンナ、貴方はタマの影魔法は使えるの?」
『はい、あれほど派手な物は無理ですが、
影移動や収納、等は問題ありません。』
「じゃあ、普段はカポネやメイたちと鴉の里に居て、呼ばれたら、
すぐに私の影に来ることができるね。」
『はい、ララ様の許可があればすぐに行けます。』
「よし、いつでもOK、
タマ、貴方の巣の横にアンナの別荘作って置いて。」
『は~い』
タマが何か投げやりなどうでもいいわ的な返事です。
ん?もしかして焼きもち?
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