547話 マニのお願い
マニのお願い-----
と、見慣れない黒い髪の女の子が居ます。
ザっと見まわして居ないのはタマですね。
そっと、横に並んで、手を取ります。
(念話「タマね。」驚いた様にララを見て『はい、私です。』
「凄いわね、人化の法を覚えたのね。」)
嬉しかったのか、手をぎゅっと握り返します。にっこりと微笑み返すと、
顔を赤くして、うつむいてしまいました。そのままラウンジ向います。
部屋に入ると、丸い大きなテーブルが用意されています。
オト様の向かい側に座り、右にタマを座らせると、左にマニが来ます。
マニの後ろに、背中にカラスを乗せた大きな狼が控えます。
オト様のご挨拶
『皆、一年間ご苦労様、軽い食事をして、隠れ里の方に入って見ましょう。』
オト様が手をたたくと、料理が運ばれてきます。
流石に竜宮城です海の幸が一杯、よだれがじゅるりです。
『ララ様、御願いが有ります。』
隣のマニが、何か緊張した面持ちで問いかけて来ます。「なぁに?」
『次の訓練の時もエレンと一緒に・・・。
お願いです、一緒に居させてください。』
「エレン、貴方はどうなの?」
(念話:『一緒に居たいです。』)
「解ったわ、でもエレン、一つ宿題ね。今度行って帰って来た時に、
何か私の驚く成果を見せてください。」
(念話『はい、頑張ります。』)マニがにっこにこです。
顔全部がニコニコのお口になったみたい。まるでチェシャ猫です。
それにしてもシオンが気に成ります。訓練訓練で休めない程と言うのは、
少し心配です、後でオト様と相談しましょう。
隣のタマに声を掛けます。
「タマ、その様子だと、
色んな事が出来る様に成った様ね。空を飛ぶのも大丈夫?」
『はい、ララ様、
アンナと一緒に、凄い事が出来る様に成りました。そして、・・・』
何か心配事が有るのでしょうか
「アンナと一緒に?後で見せて頂戴ね。
どうしたの、何か聞きたい事が有ったの?」
タマが意を決した様に。
『ララ様、私はこれから、
ララ様のお傍にお仕えして宜しいのでしょうか?』
「勿論、その為の訓練だったんだから、タマが居ると心強いわ。」
『あ、有難うございます。ララ様の影の中で、
精一杯務めさせていただきます。』
「うん、後から、貴方の出来る事、教えてね。」
『はい、いつでもお呼び下さい。』
「影の中も、リメイクしようか?」
『ララ様、リメイクって?
今の状態で結構居心地が良いんですけど・・・。』
「あ、ごめんね。失言、忘れて。」
(やっぱり、にゃんこだわね。)
そうこうしているうちに食事も終わり、隠れ里に行く事に成りました。
ララの部屋玉を出して、皆を入れます。
「それじゃあ、皆この中に入って、」皆が入ったのを確認して。〔テレポート〕
次話:訓練の成果---マニ----




