543話 ウインディーネ様とレミ-
ウインディーネ様とレミ--
「お手数をお掛けしております。シオンはどうですか?」
〚流石、ララさんの推薦するだけあるわ、
あれだけの器は600年ぶり位かしら、
他の精霊神たちが、行きたがって仕方がないのよ。
だから、もうしばらく返せないわよ。〛
(「おもちゃですか。」)
「お話では、期待以上ですね。本人に向上心が有るのならば、お願いします。
向上心と言えば、レミは如何ですか?」レミに話を振ったとたん、
〚キャハハハハ!〛
〚ウィネ、ちょっと貴方はしたないわよ。〛
オト様が口元を扇で隠しながら窘めます。
〚だってぇ、いいじゃないララさんとあなたしかいないんだから、〛
オト様が肩をすぼめます。
〚あの子はね、あのままが良いの、最高よ、最高の色物ね。
風の精霊神シルフがね、どうしてこんな子が出来たのかって、頭抱えてたわ。
私が絶対に、手を出さないでってシルフに頼んだら、
あの娘、レミが膝擦りしながら、私の事拝んでくるの、
その場に居たみんな大笑い、シルフは呆れて帰って行ったわ。〛
「あの娘風の精霊なのに、ウインディーネ様の加護も頂けそうですね。」
〚あっ、それ良いかも。今度行ったら上げちゃおー〛
「すいません、ふと嫌な予感が、するのですが・・・、
あの考えなしが、風と水の魔力、
魔法を使う事を考えると、ちょっと・・・」
〚そぉかぁ~。でも大丈夫よ、加護も小さなものだし、
水に溺れない程度の物だから、気にしないで。〛
ウインディーネ様ってこんなに楽天的な方でしたっけ。
と、見ると、カクテルグラスの中身をつぃっと飲んでます。
あれ、強いお酒ですよね、
思わずオト様を見ると、一瞬、渋い顔をしました。
そうですか、これ以上余計な事は言わない方が良さそうです。
次話:修練場のメンバー交代




