539話 アトラ、サンチェスハウスに修行に行きます。-
アトラ、サンチェスハウスに修行に行きます。-
〔テレポート〕キロの街、サンチェスハウスの前に着きます。
パトラを出して、ドアをノック、覗き窓が開くとすかさず、ドアが開きます。
全員起立して『あねさん、お帰りなせぇまし。』
揃ってますね、練習したのかな?
パトラがびっくりしています。
『あ、あねさんですか。』
「ん~、何度言っても直さないんだよね、
最近はどうでも良くなって来たし。中入ろ。」
二人で中に入ると、皆一斉に90°のお辞儀をします。
「あのさぁ、やっぱりやめようよ、それ。私も、来る度にそれやられると、
あんまりいい気はしないから、だんだん足が遠のくよ、ほんと。」
みんな慌ててます、特にサンチェスが傍目からも判る程動揺しています。
音頭取ったのは、こいつですね。
「サンチェス、あんたねぇ、私がどんなことをされると喜ぶか、嫌がるか、
グラディスやエンドラとよく相談して頂戴。
ウォルト、こいつに毒されない様に、私に対する考え方違うからね。
私は”あねさん”に成る気は無いから。」
サンチェスが亀さんみたいに首をひっこめています。
ちょっと可愛そうに成りました。
「まぁ、サンチェスも悪気があってやっている訳じゃないから、困るんだよね。」
サンチェスの首が少し出て来た様です。
「みんな、聞いて、この子は新しい眷属のアトラ、本邸のメイドの先輩、
今回奥様や、ルビ様の護衛強化の意味もあり、眷属に成りました。
神聖魔法が使えますから、グラディス、基本的な魔力操作から教えて頂戴。
覚えが良い様であれば、アトラ、剣術の方も見てもらうといいよ。」
「ん?、剣術を教える事の出来る人って、居たっけ?」
『基本で宜しければ、私が、』ケーリが手を上げます。
「アトラ、時間が有れば、ケーリに習うといいよ、でも魔力操作が基本だからね、
目標はフランね。彼くらい出来る様に成れば、第一段階終了ね。」
フランがびっくりして自分を指さします。
「そうです、貴方が基本です。アトラ、三日後に来ますから、
此処でみんなと暮らしてください。サンチェス、グラディス、宜しくね。」
ララがちょっと考えて、
「ウォルト、貴方達の進捗はどうなの?」
『はっ、だいぶ増しには成ってきました。』
「ん~、じゃあ、4日後にサンチェスチーム、ウォルトチーム、パトラ、
全員の魔力操作進捗試験をします。三日後と思ったけど、4日後にしますね。」
全員に動揺が走ります。
「結果次第では一年間の猛特訓に成ります。覚悟しておいてね。
エンドラ、鑑定が出来るんだったら、感知も出来ると思う。
フラン、エンドラに魔力感知、魔力探査を教えて置いてね。」
『はい。』エンドラが飛び上がってます。
自分は安全圏だと思っていたのでしょう、急に振られて驚いている様です。
「ウォルト、チームウォルトの活動先はオクタの街か
ギルドの街を考えています。テレポートが使える私達には
距離は関係ないから、仮拠点を作る位に考えていいよ。」
『分りました、考えておきます。』
「四日後の試験は攻撃よりも、死なない為にはどうしたら良いかを
考えた動きを期待します。試験場は訓練の里、
オクタの街の本邸を模した地形で行います。」
「じゃあ、みんな頑張ってね。〔テレポート〕」
本邸の自分の部屋に飛びます。
次話:ルビちゃん用緊急探知システム




