538話 パトラが眷属に---
パトラが眷属に--
『へっ??』想いもよらない条件だったようです。
「此れから、奥様はちょこちょこ此方に来る様です。
でも、その時あなたは、此処さえも来ることが出来ません。
奥さまに、パトラが付いてこれないのはかわいそうだから、
何とかしなさいと言われたんですよ。その条件が眷属に成る事です。」
「実際人間の眷属も居ますからね。あいつら空飛んでますし、
飛びながら魔法撃ってますよ。」
『リスクは何。』
「じゃあ、此れから眷属について説明するね。」
と言って、ソファーに座り、パトラにもお茶を進めて、話します。
「眷属は私の権能の一部を使う事が出来ますが
自身の魔力量によって威力は 変わります。」
「私の死によって、貴方が消滅する事は有りませんが、
私の権能は使えなくなります。
私に敵対する事は勿論出来ません、私の命令は絶対に成ります。」
「眷属は私と魂のつながりが出来ますので、念話が使える様に成ります。
最後に、私は吸血鬼に繋がる者です。
ただ、光の属性も持ちますので吸血鬼の弱点はありません、
血への渇望もほとんどありません。あなた方の子孫を残す事も可能です。
身体能力も上がります。老化は起きません、が若返りもありません。
成長期の方は20歳くらいまで成長しますがそこで止まります。
20歳以上の方は、現在の年齢で止まります。
頭を潰されたり、身体自動修復が追い付かない場合は死亡します。
少し時間が掛かりますが、四肢の欠損も、再生します。
魔力は上がりますが、即死は死で有る事、を忘れないでください。
(本来、眷属は自分の眷属を数名作る事が出来ますが、
今の私は魂だけの為、その権能の情は出来ません。
元の肉体に戻り、同じ時代に生きる様に成れば可能に成るかと思います。)
「一つ注意をします。外見では私の眷属だとは分りませんが、
絶対に老化をしない事は他の人に言わないでください。
面倒臭い事に成ります。
奥様やメイド仲間とは一緒に暮らせなく成りますからね。」
「20年経っても変わらない、若いままだと疑われますが、
そこはどうにでも成りますから大丈夫。魔法で幻影を見せるとか、
他に移動でもいいですし、その時考えましょう。
さて、どうします?眷属に成りますか?」
『成ります。』即答でした。
「では始めます。」
「我が名はルビ・ヴラド、友愛の証として汝、
パトラを眷属とし、わが権能の一部を与える。」
「生涯、お前と共に生き、お前にとって不名誉な命令はしない。
友として一緒に歩んで欲しい。」魔力を少し与える
『私は、生涯ご主人様の親愛の情を裏切らない事を誓います。』
魔力量が上がった様です。
神聖魔法が使える様です。吸血鬼の眷属なのに?。
「パトラ、貴方、そんな能力持って居たんだ、神聖魔法だよ。
薬師や医者、ポーション要らずで、アンテッドの天敵。」
『そんな感じじゃないよ、でも体の中から力が湧いてくる感じはする。』
オーガの中に放り込もうかと思ったけど、
神聖魔法持ちなら、グラディスの所に預けてみますか。
「パトラ、魔法は最初から出来る訳ではないんだよ、
それなりに訓練が必要だから、治癒師の眷属が要るから、
其処に行って、魔力操作の訓練をして頂戴。
奥様には3日程暇を頂くように言っておくわ。」
『うん、分かった、何か力の源泉みたいなのは分るんだけど、
どういう風に使ったらよいか分からないから、よろしくお願い。』
「じゃぁ、キロの街まで飛ぶから、中に入って」
そういうと部屋玉の中に入れます。
次話:アトラ、サンチェスハウスに修行に行きます。




