537話 パトラが眷属?
パトラが眷属?-
そうこうしていると、お母さんとメイドがシールドから出て来ました。
シールドは解除しておきます。
「お母様、お話は尽くされましたか?」少し目が赤い様です。
『尽きないわねぇ、ララ、またここに来て、お話しても良いかしら。』
「かまいません、此処はルビちゃんも入れますから、
一緒にいらっしゃれば宜しいかと。」
『でも、パトラは駄目なのよね、ちょっとか可哀そうだわ、
ねぇ、何とかならない?』
ララがちょっと考えて、
「奥様とルビちゃんの護衛の強化と考えれば、
パトラを眷属にするのも良いかもしれません。
でも、本人に聞かなくては成りませんね。」
『ララの眷属に成ると何か不都合な事が起きるの?』
「特に有りませんが、しいて言えば、
私に不利益な事は絶対出来なく成ると言う所でしょうか。」
『大した問題じゃないわね、それ以上に良い事の方が多いんでしょ?』
「そうですね、魔法も使えますし、力も強く成りますし、
じゃあ、後で聞いてみますね。」
『ええ、そうして頂戴。』お父様が、
『さて、だいぶ時間が経っている様だから、そろそろ、戻ろうか、』
「わかりました、二人を呼びます。〔テレポート〕」
狼広場に移動して、ルビちゃんを呼んでみると、
パニエルが返答してくれました。
少し先の草原で走り回っているそうです。
パトラはバテバテで、近くの見張り台で休んでいるとの事です。
〔ムービング〕空を飛んで、パトラの所に行くと、パトラが驚いて、
『ララ、貴方空飛べるの?』
「飛べるよ、さっき狼達が飛んでいるのを見たでしょ。
私の眷属なら皆飛べるよ」
と言って、ベリアンに戻るように念話で伝えます。見ていると、
ベリアンが上手にルビちゃんを誘導してきます。
「さぁ、今日はおしまい、また今度ね。」
『え~~~。もう少しだめぇ?』
「駄目です、言う事聞かないと、もう連れて来てもらえませんよ、」
『やぁ~~だぁ。』「じゃあ、帰りますね。」
しぶしぶ『うん。』二人をララの部屋に入れます。〔テレポート〕
お父様とお母様の所に戻り、二人を出します。
『ララ、今の何?綺麗なお部屋に入ったと思ったら、
出されて、出たとこが、奥様の前?』
「テレポートは自分以外の生き物は連れて行けないから、
一旦あの部屋に入ってもらったんだよ。]
『テレポート?ララもしかしたら、瞬間移動の事?
今は使える人が居ないって聞いてるんだけど。』
眷属成るように仕向ける為、遠慮せずに色んな能力を見せつけます。
「テレポートも狼は出来るよ。」パトラが驚いた様に狼達の方を見ます。
『ベリアンも出来るの?』
「ベリアンは子犬なのでまだですね。」
『じゃあ、大きくなったら出来ると言う事?』
「そうですね、色々と教えますからね。」
『それ、私も出来るの。』ほら釣れた。奥様とご主人様が笑ってます。
「出来るとも、出来ないとも言えないなぁ~」
『なにその思わせぶりな言い方。はっきり言いなさいよ。』
「条件が有るんだよ。その条件を了承すれば出来る様に成るわよ。」
『条件は何?』
「後で教えてあげる。奥さんとご主人様、ルビ様を帰さなくちゃね。」
少し思わせぶりな行動をして、期待感を膨らませさせます。
「では、玄関広場に戻りましょう。」
皆で、玄関広場の屋敷に戻ります。
「奥様、ご主人様、先ほどと同じ様に、奥様のお部屋に戻って頂くんですけれど、
ルビ様、奥様と旦那様の手を握って、
奥様のお部屋を思い浮かべて戻るって言ってね。」
「奥様、パトラを少し借ります」奥さまが頷きます。
「では、ルビ様、行きますよ、1,2の3戻る」三人とも消えました。
一旦パトラを置いて、奥様の部屋に行って、
三人が居る事を確認して門前に戻ります。
「さて、パトラ、さっきの条件だけど、私の眷属に成る事だよ。」
次話:パトラが眷属に




