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光と闇と薬師の少女  作者: 羽牟 星
472/968

472話 ウインディーネ様とレミ

ウインディーネ様とレミ-----------


オト様とウインディーネ様の話が途切れた時、ララが現れます。

「オト様、ウインディネ様、お世話に成りたいのはこの子達です。」

全員を出しますが、慌てて出したので、みんなコロコロと転がってしまいます。


「あらららら、」ララが慌てて、

みんなを立たせます。でも狼のエレンとシオンが、目を回して、座り込んでしまいます。


オト様が見かねて、

『ラ~ラ、慌てないで。私たちは逃げないからね。』

ララがしゅんとして「すいません。つい・・・。」


〚大丈夫よ、でもすごい娘達を連れて来たわね。

 見た目はそれぞれの種族の様だけど、中身は別物ね。


 特にシオンと言いましたっけ、その娘、魔法の動かし方も、大きさも、

 しかも精霊たちとの親和性も規格外だわ、その魔力を上手に使えれば、

 私でも直接力を貸せそうね。〛


『他の子達もすごいわ、魔法だけじゃなく、

 上位精霊との契約も可能な子達ばかりね。』


『ねぇ、ウインディーネ、この子達、

 各精霊神のアポストル(使徒)に成れるんじゃない』


〚そうね、今はララちゃんに預けておいて、将来、平和になった時には神界に

 来てもらってアポストルとして働いてもらうのも良いわね〛

『そんな話をしていると、ララが変な顔しているわよ、』


〚ララちゃん大丈夫よ、あの子達は取らないからね。

 平和になった時に相談しましょう。〛

「あ、有難うございます。」


オト様がちょっと考えて、

『ララ、あの九尾属の娘はどうしたの?』


「えっ、クキも宜しいんですか?神の修練場は神界に近いので、

 クキを探している豊穣神の神官、九尾属の族長に見つかるかと思って、

 連れてこなかったんですけど、宜しければすぐに連れて来ます。」


『たとえ見つかっても、もう族長には手は出せないわよ。

 あの子は強い力を持って居るから、使い方を教えれば役に立つわよ。』


「すぐに連れて来ます。〔転移ラグジュ〕」ラグジュの部屋に飛んで、

「ラグジュ、すぐにクキ呼んで、」

『はっ、少々お待ちを。』


一呼吸もすると、ラグジュがクキを連れて来ました。

「説明は後、外に神様たちが居るから、ラグジュはでない方がいいよ。」

『へっ、神・・・』でもラグジュの好奇心が勝ってしまいました。


ちょっと外に出ると慌てて、帰ってきました。

『うわっちち、畜生、翅が焦げちまった。』

「おバカ。」


ララがクキの手と椅子の裏に隠れていたレミの足を持って、〔転出ラグジュ〕

オト様の所に出ます。クキが驚いてオト様の前でひざまづきます。


レミはと言うと、

ウインディーネ様の前で平伏(土下座)をして器用に”ララの足を蹴って居ます。


ララが蹴って来るレミの足を踏んづけると、

ぴやーと言う様に手足を伸ばしその場でうつぶせに這いつくばります。

ウインディーネが、扇子で口を押さえ、


〚ララちゃん、なにこれ。くっくっくっくっ・・・〛笑い声が漏れてます。

「こいつは私の仕える幼女のルビ様の魔力が暴走し、

 周囲のシルフの蛍玉を縫い包みの中に集めてしまった物です。」


「いくら集まっても、蛍玉の集合でしかないので使い物に成りません。

 何とか進化をさせる方法は無いかと、持ってきてみました。」


〚面白いわね〛ウインディーネが椅子から下りてきて、レミの前に屈み、

扇子で頭をつついてみます。ピクピクと動きますが、すぐ死んだふりです。

ポンと強めに叩くと、飛び上がり頭を押さえてお尻から落ちます。ポスン。


ウインディーネが顔を膝にうずめて、ピクピクしています。

扇子で顔を隠して、椅子に戻ります。


〚これはこれでいいんじゃないかしら、

 私が持って帰りたいくらいよ。くっくっ・・〛


レミが手をもみながら膝でずり下がります。

それを見た、オト様までが笑い出してしまい、

ウインディーネ様ももう堪りませんと言わんばかりに声を上げて笑っています。


ララもしょうが無いと言う風に

「仕方が有りません、神の修練場で、みんなのお世話をしなさい、

 配膳や、お茶の用意位出来るでしょう。」レミが首を縦にブンブン振ってます。


「それでは、オト様、明日、ポウとマニが帰って来ますので、

 戻る時に一緒に連れて行って頂く事で宜しいでしょうか。」

『そうね、それでいいわ。』


「有難うございます。それでは一旦、みんなを返します。」

みんなを”ララの部屋玉”に入れて、


「失礼いたします。〔テレポート〕」

分邸のララの部屋に戻り、みんなを出します。


出した途端にみんな一斉に

『ララ様、あの方たちは神様ですか・・本物ですか』との大合唱。


「みんな、待ちなさい、取りあえず謝ります。急に連れて行ってごめんね。

 椅子に座って扇子を持って居たのがウインディーネ様、水の精霊神様、

 もうひと片はオト様、大海龍王様の奥様、乙姫様だよ。」


みんな改めてびっくり。


「レミ、お前ウインディーネ様にずいぶん気に入られた様だけど、

 ペットに成る?」

レミが首をブンブン振ってます。


「取りあえず、明日の夜、出発に成るからね。

 パニエルとカポネには後で言っておくよ。さぁ、帰ろうか、」


アンナとエレンを巣に送って来て、クキとレミもラグジュの屋敷の戻しました。

「シオン、たま、疲れたね。ご飯食べて、寝ようか」


次話:アンナとエレンの両親

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