471話 ウインディーネ様
ウインディーネ様--------
「オト様、いらっしゃいますか?ララです。」
(念話:『おや、どうしたの?こちらにいらっしゃい。』)
聞き返す間も無く、転移でバルコニーの様な所に運ばれます。
バルコニーからは木々が揺れている、ではなく、海藻とサンゴです。
これはこれで綺麗ですね。
『どうしたの、お茶をしていた所だから、丁度良かっわ、
貴方も此方に来て、お座りなさい。』
オト様の向かいに座っていたご婦人いや、
何か神々しい若い女性が椅子をずらして、ララの座る場所を作ってくれました。
「有難うございます、ララと申します。オト様に御世話に成っております、
地上のヴラド男爵のメイドをしております。」
〚はい、始めまして、私もオト様とは長いお付き合いをさせて頂いております。〛
『で、ララ、如何したの?』
「はい、実話、私の眷属の中に、是非、神の修練場で訓練を
させたい者が居るのですが、あそこは何人までは入れますか?」
『100人でも大丈夫よ。』
「有難うございます。それで、神の修練場には精霊神様も入れますか?」
『え?どういう事?』
隣のご婦人が羽扇子口元を押さえていますが、お目目が笑っています。
「はい、訓練をお願いしたい娘が精霊使いの素質を持って居るのですが、
私では訓練の助けに成りません。精霊神様に御願いしようと思ってのですが、
おそらく精霊神様は訓練の為に現世に顕現する事は難しいのではないか思い、
それならば、もしかして、神の修練場ならば精霊神様が権限する事が
出来るのではないかと思ったのです。如何でしょうか?」
オト様が、隣のご婦人を意味ありげに見ます。
〚ララさん、私が今日オトちゃんの所に来たのは正にその事なの。〛
ララがびっくりしてご婦人を見ます。
「もしかして、もしかして、ウインディーネ様・・・」
〚はい、私です。〛
ララが椅子から飛び上がって、最敬礼をします。
「知らぬこととは言え誠に失礼いたしました。」
〚良いのよ、良いのよ、ララちゃん、私とあなたはお友達で良いわね。〛
ほとんど命令、拒否なんて考えられません。
「は、はぃーい。宜しくお願い致します。
い、いま、シオンを連れて来ます。〔テレポート〕」
慌ててシオンの所に飛びます。ララが慌てて飛んで行ったあとオト様が
『あらあら、あの子にしては珍しいわね、
あんなに慌てて、余程びっくりしたのね。
あなたも驚かせちゃ駄目よ、あの子は良い娘なんだから。』
〚判っているわ、以前、あの子が精霊神界に紛れ込んだ時に、
もともと神界に居たあの娘だと言う事が解ったから、
他の精霊神たち共あの子には全面協力、をする事で、一致しているの。〛
『気分屋の精霊神たちが全員一致はすごいわね。』
〚もともと、あの子は私たちの子供達とよく遊んでいたし、
色々と助けてもくれたから、嫌がる精霊神は居ないわ。〛
『そうね、嫌う神は居ないわね、だから余計不憫なのよ。
夫も怒って居たわ。でもあの子ならきっとやり遂げるわね。』
〚そうね、出来るだけの事はしたいわね。〛
『その気持ち判るわ。』
その頃ララは、「シオン、たま、この中に入って。」
”ララの部屋玉”の中に二人を突っ込みます。〔テレポート〕
カラスノ所に飛んで、「アンネ、来て。」飛んで来たところを、
”ララの部屋玉”に突っ込みます。
〔テレポート〕狼の所に行って、「エレン来て」テレポートしてきた所を
”ララの部屋玉”に突っ込んで、オト様の所に〔テレポート〕。
次話:ウインディーネ様とレミ




