462話 お昼ご飯
お昼ご飯---------
食堂に行きます。
「料理チョー、お腹減ったー。」
「ご飯、なに~~!?」
『ほら、リックが配膳しているから、もらって食え。』
「なんと言う言い方、
まるで餌でも与えるみたいに言わなくてもいいのにねぇ。」
『解った、分かった、所で、見かけない娘だけど、誰だ?』
「この娘はシオン、私の妹!」
『何言ってんだ、お前はちょっと可愛い娘見るとすぐ妹にしやがるな、』
「今何て言った?、ちょっと可愛い娘?ちょっとじゃないでしょう、
とっても可愛い娘でしょうが。この唐変木、」
『わかった、わかった、すまんすまん。で、どちらさんで?』
「私の家族だよ、何か文句ある」
ララが少し、ぶすくれた顔をして、
不機嫌そうに答えます。料理長のヴィックはこれ以上突っ込むと、
またララがめんどくさいパターンに成るので、控える様です。
『そうか、わかった、腹減ったら、おいで、飯なら食わしてやるぞ。』
シオンが頭を下げ、
『有難うございます。シオンと申します、お世話に成ります。』
料理長がララをちらりと見て、
『礼儀正しい良い娘だな』と言うと
「今の目線は何?私とは違うとでも言いたいの?」
最近は面倒臭がって、料理長が乗ってきません。
『いや、良い家族を持っているなぁと感心しただけだ。』
「フン。」腰に手を当て、鼻息一つです。
「ま、良いわ。シオン、ご飯食べよ」
『はい、ララ様』リックからスープやパンの乗ったお盆を受け取ります。
食べ始めると、シオンが、
『ララ様、このスープ、いつも食べている野菜のスープのはずなんですけど、
味が濃くて、深い、です、いや、何か違う今まで食べた事が無い味がします。』
「これは魚の出汁だね。」
『ララ様、魚の出汁は生臭く成りますが、これは生臭くありません、』
「そうだね、魚を一回茹でてから、干しているんでだよ。」
『手間かかってますね。』
「ここの料理長もなかなか出来る人だからね。」
「そうだ、」ララが何か思い出したように言うと、料理長の所に行って、
「料理チョー、お出しに、使うキノコや海藻を干したの有る?」
『なんだそりゃ?、持って居るなら、出してみな。』
「今は持ってないよ、けど、無いなら、今度作って来るよ。」
『おう、お前が言う物なら、旨いんだろうな。』
「あれを知ったら、ビックリこいてひっくり返るよ、
使いこなせたら、王国一の料理人に成れるかも」
『何こいたって?』
「下品な事言わな~~い!」
『やばい、罠にはまりそうだ。』
『そんなのが手に入ったら、
最初の試食はララにやって貰うから楽しみにしてな。』
料理長が逃げに入ってます。
ララも料理チョーが乗ってこないので、
面白くなさそうにシオンの所に戻ります。
シオンと取り留めの無いお話をして、部屋に戻ると、
AIマスターから連絡が来ました。
(AIマスター、呼んだ?)《ララ様、隠れ里の準備が終了致しました。》
(おっ。早かったね。早速行ってみるよ。まずは、執事を用意しておいてね。)
《承知致しました。》
次話:ララの隠れ里




