423話 クララと子供たちの就職
クララと子供たちの就職----12:30---
玄関の前に到着です。
「ロバート居るぅ!クララ達と一緒に玄関に着いたよ。」
念話で呼んでみます。
『あぁ、ララ様、先の応接室の方にご案内してください。
直ぐお伺いいたします。』
「メイド長もお願いね。」
『承知致しました。』
クララ達を応接室に案内すると、
恐る恐るといった感じで付いて来ます。
ララがソファーを指さし、「そこに座って待っていて。」
<ララ様、私たちがこの様な綺麗なソファーに座れません。>
かなり腰が引けてしまっている様です。
「大丈夫、話が進まないから、座って待っていて。」
<はい、>と言って、やっと座ったと思ったら、
”ガチャリ”ドアが開いて、ロバートと、メイド長のスーザンが入って来ます。
座ったと思ったクララが慌てて立ち上がります。
子供たちも慌てて、立ち上がります。
ロバートが
『はい、こんにちは私はこの屋敷の執事長のロバートです。
此方がメイド長のスーザン』
<は、始めまして、私は、ララ様に助けて頂いたクララと申します。
この子は娘セリーナ10歳と息子アーサー8歳です。
宜しくお願い致します。>
『ララ様が関わっているのなら、問題無いでしょう。
クララさんはメイド、セリーナちゃんはメイド見習い、
アーサー君は、屋敷の色んな仕事をしてみよう。』
『執事長、セリーナちゃんも一通りメイドの仕事を覚えたら、
色んな所を回ってみるのも良いと思います。』
『うん、確かに、今居る者達も、希望を聞いて、
少し動かすのも良いかもしれませね。』
『解りました、考えておきます。
部屋割りは、取りあえず三人一部屋でいいかな?
個室を希望の場合はしばらくして環境に成れてから、言って下さい。』
「メイド長、あと、着の身着のままで来ているので、
生活小物や衣類も見繕ってください。」
メイド長が不安そうにしているクララ達に向って
『解ったわ、大丈夫、安心して。』
と、落ち着かせるように言います。
<ここで、働かせて頂けるだけでもありがたいのに、
そんなにして頂いて宜しいのでしょうか。>
『大丈夫よ、ララ様が連れて来てくれた人たちだもの、歓迎するわ。』
クララとセリーナが、メイド長、ロバート、ララにも深々とお辞儀をします。
「じゃあ、みんなとお昼ご飯でも食べて、
お話すると直ぐなれるよ、此処の娘は皆いい子達ばかりだからね。」
「この後、私は、ヴィックの所に行ってから、キロの街に戻るわ、」と言って、
応接室を出て、食堂に向います。
次話:料理長ヴィックのスープとお弁当




