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光と闇と薬師の少女  作者: 羽牟 星
417/968

417話 カンとウォルトの家族

カンとウォルトの家族---------


ディックとオハマが仕分けをしている間に、カンの尋問を行います。

〔麻酔解除〕〔魔眼〕起こして椅子に座らせ、

自分もカンと向かい合って座ります。


「私はララ、あなたはカンで良いですね。」

<はい、カンです。>


「あなたは孤児院出身で、冒険者をやっていたけれども、

 上手く行かなくて、ウォルに拾われて、

 此処に居ると言う事で間違いないわね。」

<はい>


「ウォルの仕事は面白かった?」


<いや、駄目です。何で、あんなことが平気で出来るんですか。

 鉄くず拾ったり、ごみの中から、売れる物探して、

 やっとの思いで、稼いだお金を、


 今夜の食事、パン一切れの代金を、

 脅して、ぼろぼろに成るまで、殴って、蹴って、奪う・・・


 私は、こんな事は嫌だ、飢え死にしてもいい、此処から、逃げたい。

 明日、殺されても良いから、逃げるつもりでした。


 でも、これで、罪人と成れば、あの人たちを苦しめなくていいのですね。

 有難うございます。>


ハラハラと泣き出してしまいました。

咎人とがびとには成らないよ、人を殺めたり、金品を奪ったわけでは無いからね。

 君、カンは私の部下に成ります。」


「これから、貴方に色んな事を教えて、みんなの役に立てるようにして上げます。

 大変ですけど、頑張ってやってみますか?」

 カンがびっくりして口をパクパクしています。


<私が、人の役に立つことが出来る様に成るのですか・・・あぁ、神様>

今度は滂沱の涙、大洪水です。


「取りあえず、今はディックの傍に居て頂戴。」

<はい、ララ様>


今度は、ウォルトと家族の居る部屋に向います。

奥の部屋、事務室の隣のドアをノックすると。

少しドアが開き、ウォルトが私を確認するとドアを開けてくれました。


中には、若い奥さんと、子供が二人。若い奥さんと娘が抱き合ってます。

小さい男の子は、二人を守るつもりなのか、

前で仁王立ちをしてます。可愛いです。


「こんにちは、私が今回の事を主導したララと言います。

 これからの予定をお話します。宜しいですか?」

奥さんが立ち上がり、深々と頭を下げます。


<私はクララ、この娘はセリーナ、息子のアーサーです。>

<主人から聞きました。本当にありがとうございます。>

「そんなに、ありがたがらなくてもいいよ。私にも利益がある事だからね。」


<それでも、それでも、感謝させて頂きます。>

「はい、感謝の気持ちは受取ります。」


「さてと、今後だけど、今日は、古着屋の方に泊まって、明日の朝、

 王都の屋敷の方に行きます。奥さんと、お子さん二人はそこで、

 使用人、として働いてもらいます。」


「ウォルトは冒険者パーティのリーダーとして、

 冒険者クランを引っ張ってもらいます。


 取りあえず、食堂に行きましょう。ここにはもう来ないので、

 必要な物は持ってきてください。ウォルト、これ渡しておくね。」


ウォルトにマジックバック小を渡します。

<ララ様、これは・・・。>

「暫く専用使っていていいよ。それじゃあ、食堂に行きましょう。」


全員、食堂に集まりました。ララが”ララの部屋玉”を出します。

(「いちいち触れさせるのも面倒ね。

 触れなくても、私が指定すれば、入れるはず、」)


全員を見回し、入れと念じます。全員吸い込まれる様に入りました。”

ララの部屋玉”を仕舞って。

「さてと、一旦、古着屋に戻った方が良いですね。」〔テレポート〕。


店の一階に着きました。

”ララの部屋玉”を出して、出る者を思い浮かべて「出ろ!」全員出ました。


(「ウォルトと家族は早く休ませた方が良いですね。」)

「ウォルト、家族と一緒に休んで。」

「オルタ、空き部屋に案内して。トイレと洗面台もね。」


『はい、』

「ディックとカンは残って頂戴。」と言って、

ギルドに引き渡す者達を確認してもう一度〔麻酔〕重ね掛けします。


「こいつらを見張っていて、私はもう一人、

 馬で王都に向っている奴を捕まえてくるからね。」と、言い残して

〔テレポート〕


次話:ギルドに引き渡し

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