415話 ディックを眷属
ディックを眷属----------
「眷属は私の権能の一部を少し使えます。ただし、私が死ねば眷属も消滅します。
私は眷属の繋がりを解消する事が出来ます。その場合、対象は消滅します。
私に敵対する事は勿論、私の命令は絶対に成ります。
眷属は私と魂のつながりが出来ますので、念話が使える様に成ります。
私は吸血鬼に繋がる者です。ただ、光の属性も持ちますので
吸血鬼の弱点はありません、血への渇望もほとんどありません。
あなた方の子孫を残す事も可能です。」
「簡単に言えば、私を裏切る事が出来ない事が縛りかな。」
「良い点は魔法も使える様に成るし、寿命も延びるし、
死ににくくなる。どうする?」
<お、お願い致します。>土下座をせんばかりに頭を下げます。
「うん、わかった。」ディックの頭に触れ、
「我が名はルビ・ヴラド、友情の証として汝ディックを眷属とし、
わが権能の一部を与える。」
「生涯、お前と共に生き、お前にとって不名誉な命令はしない。
友として一緒に歩んで欲しい。」
「ディック、承認して。」
『我名はディック、私は、ご主人様の親愛の情を裏切らない事を誓います。』
ふわりと体が光り、光が落ち着くと、少し若返った様です。
「ディック、貴方にやって欲しい事は、これから立ち上げるクランの事務方、
対外折衝を担当して欲しいのです。」
『ララ様、それは?』
「今、キロの街で私の部下の冒険者たちが
パーティを組んで活動しているんだけど、
今回、ウォルト達が加入して、パーティが二つに成るんだ、
この際だから、クランの登録をして、活動しようと思うんだ。
あぁ、心配ないよ、今あるパーティも、実力を隠しているけど、
S級、いや、SSに届くと思う。
ウォルト達も、鍛えれば、同じ位に成ると思うんだ、
そうすれば、私の欲しいい、薬の素材集めや、戦力にも成るからね。
実際、クランの団長、副団長クラスに成れば、
綺麗事だけじゃあ済まなくなるから、
そんな時、清濁併せ持つ、ディックみたいな人が役立つんだよ。」
ディックが、あきれた顔をしていますが、気を取り直して。
『解りました、ララ様の御期待に副えるよう頑張ります。』
と、話がまとまったので、食堂に戻ります。
ちょうど頃ウォルトとピーボ、オハマ達も戻ってきました。
「じゃあ、私はピーボの尋問をするから、ディックは隠し金庫が有ったら開けて、
オマハ・ビーチ・ポールは持って来た物を、
現金、金目の物、証拠品、雑貨品に分けて。」
「ウォルトは奥さんと子供たちに、状況を説明して。
あっと、奥さん達の麻酔解除するね。」
ウォルトと一緒に奥さんと子供たちの眠る部屋に行きます。
〔麻酔解除〕ゆっくりと、目が覚めます。
「ウォルト、あと頼むね。」
食堂に戻り、ディックに副長:ピーボの事に付いて聞きます。
次話:ピーボの悪事




