407話 古着屋襲撃ウォルト
古着屋襲撃ウォルト----22:00-----
オルタとお茶をしながら、古着屋、畑、今後の事に付いて相談していますと
何やら不穏な雰囲気が漂って来ます。
『ララ様、お客さんです。』
アンネがいち早く気が付いた様です。
『さて、みんな打合せ通りに行きましょう。』
外で見張りをしているのは、入り口の近くと、裏の方に一名づつですね。
狼とちゅーの班は二手に分かれます。
離れた所は、カラス達が監視、
『50m程離れた家の影に不審者発見』
アンネはやっぱり、みんなより頭一つ抜きんでてます。
店の中に入るのは4人の様です。
周りの様子を伺って居ますね。
リーダーでしょうか、ドアの隙間に剣を差し込んで、一気に鍵を切り落とします。
4人が素早く店に入ると最後の者が素早くドアをしまます。
慣れてますね。役割分担もしっかりできています。
さて、全員眠ってもらいます。
(念話:オペレーションスタート!)
一階に麻酔の魔法を掛けます。
〔麻酔〕みなさん膝から崩れ落ちる様におやすみに成られます。
外の者達はちゅー達の痺れ薬で動けません。
狼達がムービングで店の入り口に運びます。
オルタが入り口に転がされた二人を中に運びこみます。
この二人にも麻酔をかけておきます。〔麻酔〕
遠くで見ていた者は、異常を察したのか、退散する様です。
カラス達の出番です。
「オルタ、みんな武器を取り上げて頂戴。
リーダーから情報をもらうから、ギルドに行くのはちょっと待ってね。」
『はい、承知致しました。』
先頭で倒れているリーダーらしき男に、
〔麻酔解除〕〔〔魔眼〕一瞬ぼや~とした顔をしましたが、
首を振ってすぐに正気に戻った様です。
「君がリーダーで間違いないかな?」
<ああ、俺が今回の頭だ。>
「さて、君たちは何処から来たのかな?」
<俺は王都だが、他の者たちは分らねぇ。
仕事で集まる時はお互い本名も名乗らないからな。>
「なる程ねぇ、君たちを集めた、仕事を斡旋したのは、
闇の盗賊ギルドか何かかい?」
<ああそうだ>
「そのギルドについて教えてほしい、
冒険者ギルドとそのギルドではシステム的にどれくらい違う?」
<まったく違う、まず、仕事は選ぶ事が出来ない。拒否は出来るが、
10回の依頼で3回拒否すると査問に掛けられる。
納得できる理由が無いと消される。>
「どこで登録するの?」
<特定にの場所や建物は無い。スカウトが来る。
大体、色んな事で煮詰まったやつの所に来る。2,3回声をかけて、
見込みがない様なら、そこでお仕舞い。OKなら月1~2回仕事の依頼が来る。
話を持って来るのは、決まった担当、同じ奴だ。
仕事内容は、想像通り、強盗、誘拐、殺し。話せるのはここまでだ、
これ以上話すと、俺でも、殺される。>
と言って、マフラーを取ると、首に魔方陣が書かれている。
(AIマスター、この魔方陣について教えて、
これを設した者に知られない様に排除する方法も教えて。)
《承知致しました。これは、面白い魔方陣ですね。普段は表に出ていませんが、
宿主が都合の悪い事を言いそうになると、表に出て来るんですね。
その判断は、宿主自身が行っている様です。
つまり、宿主が不味い事を言ってしまったと思えば発動するし、
そう思わなければ発動しないと言う事です。
それから、催眠、や支配などの魔法の誘導状態で
キーワードを言うと、発動します。
もう一つ、この魔方陣の設置者の特定の魔力を受けるとは発動します。
都合三つの鍵が設置されております。
これを設置した者は魔法、魔方陣の知識が相当なレベルに有ると思われます。
解除はこの魔方陣の一部を書き換える、
いや、書き足すといった方がいいですね。
それから、この魔方陣に魔力を送っている物、指輪、ピアス、ネックレス等、
身に付ける物に偽装しているはずですので、
それを外す事で、数日で消えます。》
《設置者に知られない様にするには、取りあえず、
魔方陣を書き換えるだけにすると宜しいかと思います。
その方法は、ララ様に送ります。・・・送りました。如何ですか?》
(ありがと、分かった。キーワードは何?」
《いくつかありますが、魔方陣を解除しても、魔力を送っている物を外して、
魔方陣が消えてからその言葉に触れる方が良いかと思います。
魔力を供給している物が受信機を担っている可能性も有りますので、
どの様な影響が出るか確定していません。》
「分った。」じゃぁ、尋問を続けますか。
次話:ウォルトの尋問




