398話 買い出し準備
買い出し準備------16:00----
(「何か久しぶりの様な気がします。」)
店の前でボスの代わりのワイマが腹ばいに成って目をつむって居ましたが、
私が来たのを察すると飛び起きてしっぽを振ってます。
「ワイマ、問題は無かった?」
(『特に問題有りません。少し退屈です。』)
ワイマの頭を撫でて、店のドアをノックします。
少しして、ドアが少し開くと、私を見て、勢いよくドアが開きます。
『ララ様、お待ちしておりました。』
エスメが大きな声で迎えてくれます。
(「この子に尻尾が有ったら、千切れるだけ振っているよ、きっと。
ダリンやサンサも飛んで来ます。
ダリンの口がもごもごしているので、お茶でもしていたかな?」)
「急に来てごめんね、念話でも送れば良かったね。」
モリエールが<そんな事有りません、ララ様はいつでも大歓迎です、
それにお願いしたい事も有りますので、お待ちしておりました。>
「お願い?」店の中を見て、察します。
「ああ、仕入れだね。」
<はい、そろそろお願いしようかと。>
「所で、この前来た時は不穏な奴らが居た様だけど、問題無かった?」
<特に問題有りません。>
<ララ様、>
ダリンが話に割って入ります。
<この街に、昨日、冒険者風の者数名が入ったそうです。
近い内に何か有るかもしれません。>
「泊っている宿は分る?」
<はい、ギルドの裏手に有ります、安宿と言う名の宿です。>
「冒険者の宿らしい名前だね」
(「チュー太A、ちょと、探って来て、」)
「ダリン、ちゅー太Aを連れて、宿の傍まで案内してきて。」
『<承知しました。>』
ダリンが店の入り口方に、歩いて行きます。ちゅー太Aが肩に乗ります。
『ダリン、目立たない様に、ちゅー太Aをポケットにでも入れて。』)
ダリンが片手をあげて了解の意を示しめすと、
ちゅー太Aがするりと、姿を消します。ポケットに入った様です。
「お茶をしながら、襲われた時の対策を考えようか。
ちゅー子Bとワイマとモスも来て。」
動物たちはドアの前で〔クリーン〕を行ってから店に入ります。
どこかの誰かとは違い、よくわかっています。
二階の食堂スペースに座って、
「この前、魔の森ダンジョンで果物取って来たんだ、みんなで食べよう。」
マジックバックから、ペーシュ、ペルシモン、ペア、ポムをゴロゴロと出すと、
みんな、大歓声です。
「みんな、ダリンが居ないけど、食べながら聞いて、
強盗が来るのはおそらく夜だと思う。
「10人以上は考えられないから、チュー達で対応は十分可能なので、
みんなは王都の分邸に行って、仕入れがてら、見物していて頂戴。
今回は、新しい拠点の事もあるから、二泊位を予定しています。」
「此方の強盗の対応は私と、チューや狼達も居るし、
そうだ、マミー、オルタを呼んでもらって」
マミーが心配そうに、
『あの人、争いごとに向いてませんよ。』)
「ああ、大丈夫、遣ってもらうのは、ギルドとの連絡だから。」
『ララ様一人で、強盗を捕まえるんですか?』)
「私一人でも問題無いけど、チュー達や、狼達も居るしね、
強盗10人くらいじゃあ、過剰戦力だよ。」
『解りました。じゃあ、呼んで来ます。』)
「ああ、いいゃ、後で私が行って来るよ。その方が早いから。」
マミーが椅子から立ち上がったのですが、ララが行くと言ったので座り直します。
「ダリンが帰ってきたら、みんなを小部屋に入れて、
王都までテレポートすればいいですね。」
「私は、オルタの所と、ギルドに行って来るから、みんな、お茶しててね。」
モリエールが申し訳なさそうに、
<ララ様が動いているのに、私達だけここでお茶しているのは申し訳ないです。>
「今日王都に行くのは仕入れの為だから、何をどれ位仕入れるか、
みんなで相談しておいて、それから、今回の仕入れは私は同行しないからね、」
「道案内に分邸のメイドのケティには手伝ってもらうけど、
後は自分たちでやってね。」
「モリエール、御金とマジックバックは持って居るね?」
<はい、大丈夫です。>
「マミーもマジックポシェットとお金は持って行ってね。」
『承知致しました。』
「じゃあ、私は行って来るから、ダリンが帰ったら、
みんなで、熊食堂に行って食事していて頂戴。〔テレポート〕」
言うだけ言って飛んで行ってしまいました。
デルシーが、『相変わらず、ララ様は忙しいですね。』
プリシーも『もっとお話ししたいのに・・・。』
『はぁ~。』』二人でため息ついてます。
次話:ダリンの情報収集




