377話 ちゅー子Cパパ
ちゅー子Cパパ----------
(『実は、番いに成りたいオスが居るのですが、
ララ様の許可を頂きたいと思います。』)
「い、いや、それは私じゃなく、ちゅーパパやチューママ・・・・。
そうか、眷属の事か。今、そこに居るのかい?」
(『はい』)「じゃあ、二人で降りておいで。」
コトンと、小さな音がして、二匹が降りてきました。
「ちょっと、毛色が違うのかな、グレーが混じっている様だね。」
ちゅー子Cの横で畏まって居ます。念話で話しかけます。
(「此方を見てごらん」)
顔を上げます。(「この娘と番いたいんだね。」)
(はい、)おっ、返事が来ました。
眷属化もしていないのに、かなり知識が高そうです。
(「私の出す条件は一つだけ、今ここで、私の前で、
この娘と一生番う事を、自分の心に誓いなさい。」)
「誓いを破ることは自分を裏切る事、
過去の自分、今の自分、未来の自分、全て同じです。」
「過去の自分を裏切る事は、今、未来の自分を否定する事、
自分自身の存在を否定する事に他ならない。
生きる意味がなくなります。」
「あなたに出来ますか」
(私が生きている限り、共に有りたいと思います。)
この子、凄いですね、此処まで知能が高いと怖く成りますね。
「判りました。あなたを私の眷属と認め、ちゅー子Cの伴侶と認めます。
続いて、貴方の名づけを行います、宜しいですか?」
(えっ!私に名を頂ける。)
「はい、名づけをする事で私の眷属と成ります。」
(宜しくお願い致します。)
「では始めます。我が名はルビ・ヴラド、親愛の証として名を授ける、
汝の名はちゅー子Cパパ。今後ちゅー子Cパパと名乗るが良い」
「生涯、お前と共に生き、お前にとって不利益な命令はしない。
友として一緒に歩んで欲しい。」
「了承してください。」(承知致しました。)
ヴぅ~。ちゅーなのに、一割ほど魔力を持っていかれました。
これはすごい子が出来たかも。
ちゅー子Cパパが一瞬ビクンとし、体が少し大きく、毛色も白が強く成り、
濃い目のグレー成った様です。目にも光が宿り、知性を持った様ですね。
おや、お目目が赤く成りました。私の力を強く受けてたようです。
「私の権能の一部を受け継いだけど、使い方はちゅー子Cに聞いてね。
ちゅー子Cパパの革鎧はお前のマジックバックに入れて置くからね。」
ちゅー子3パパの横で、じっとしていたちゅー子3が嬉しそうに、
『ララ様、有難うございます。』
二匹揃って頭を下げます。可愛いですね。
これでちゅー部隊の戦力拡充の目途が付きそうですね。
『『ララ様、それでは、失礼いたします。』』
「ああ、ちゅー子Cから学ぶことも多いからね。
ちゅー子Cパパは魔力や知恵がとても高そうだから、訓練には気を付けてね。
攻撃魔法は必ず外、人気の居ない所での訓練をお願いね。」
『はいララ様』二匹連れだって、天井裏に帰って行きます。
「ふっ~。そうだ魔晶石・・」
(AIマスター、魔晶石どうでした?)
《はい、ララ様、これは複数の人間の魂が闇の魔力、呪法によって
封じ込まれており、中の魂は苦し紛れに呪詛を漏らしております。》
《解放し、成仏、昇天させるのが良いしょう。
子爵の奥方が錯乱したのもおそらくこの呪詛のせいだと思われます。》
《子爵自身も呪詛にとらわれていた可能性が有りますね。
さもなければ、普通の感覚では、大きな精霊の宿って居そうな木や泉を
蔑ろにするはずが有りません。》
《神聖な物を嫌う魔族、悪魔の仕業が濃厚ですけど、
今となっては分りませんが、何処でこんなものが
子爵の傍に居着いたのでしょう。》
(なる程ねぇ。また、同じ様な物が有ると良くない事が起こりますね。
この魔晶石の波動は眷属の皆に知らせておいた方が良さそうです。)
この辺で、今日は御終いにします。
急に、眠く成ります。「金リリ~、お願い。」
『ララ様、最近頑張りすぎです。少しお仕事を絞ってください。
体のお手入れが、いつもおざなりですよ。』
「分って居ます、分かって居ますけど、今やらないと大変な事に成るんです。」
『はぁ~、しょうが無いですね。朝と晩の御仕度、お手入れは、
私がやりますので、必ず呼んでください。』
「ありがとぉ~~~。金リリ、優しくて、涙が出ますぅ~。」
「お休みなさい~~~。」
あっという間に夢の中です。
次話:ラグジュの異空間




