375話 分邸の世界樹
*****************出て来る魔物と魔法、魔道具の紹介**********
〔エアーカッター弱水平連射Ten〕:
草刈用。弱いエアーカッターを水平に10発連射
〔ウオーター〕:
水を出す。込める魔力量により、
じょうろで出すレベルから、津波レベルまで変化
分邸の世界樹-----------
「ロバート、と、言う事で、楠を生やす場所と、泉の出る場所を、決めよう。
楠は世界樹にしようと思うんだ。」
ロバートと精霊が、ぽかんと口を開けています。先に我に返ったロバートが
『また、突拍子も無い事をおっしゃいます・・・。』
「うん、私の考えが正しければ、出来るよ。やってみる価値は有ると思う。」
『解りました。でも、草がひどくて、どうなっているか判りませんね。』
「そうだね、ちょっと待っていて、草狩るから。」
「エアカッターだけど、門や塀までき切っちゃあまずいから、」
「地面すれすれに
〔エアーカッター弱水平連射Ten〕
〔エアーカッター弱水平連射Ten〕
〔エアーカッター弱水平連射Ten〕」
「これで、だいぶ見やすく成ったでしょう。」『相変わらず、規格外ですね。』
「何を言っているかな?とにかく場所決め。泉の場所、何処かな?」
〚あそこの切株の左側〛精霊がふわふわ浮きながら、切り株の傍に行きます。
あそこから水が湧いて、此処を通って、向こうの下水に流れてました。
「下水?」『王都は生活用水の下水が有るのですよ。』
「知らなかった、トイレがドボンだから、下水は無いと思っていたよ。」
「あそこを掘ると、泉が出るのかな?」
〚出ると思います。〛
「よし、ほってみよう。
え~と、筒の中をドリルが回るボーリングのイメージだね。」
〔ムービング〕〔ムービング〕〔ムービング〕
上から水を入れて、土が出やすくしないと、〔ウオーター〕」
筒の上から泥水が出ます。
程無くして、水が勢いよく出始めます。
「よし、水脈に当たったみたい。」
『これを上手に使えば水の心配が要らなく成りますね。』
「どの様にするかは任せるけど、噴水とは言わないけど、
管理された、綺麗な水が有る、池が有るといいね。
所で、世界樹は何処が良いの?」
『どれ位の大きさに成ります。』
「幹の直径は3m、高さは15~20m。王城の最上階より低くないとね。」
『日当たり、周辺の貴族の事も考えて、その辺。でしょうか』
切株の横10m程の所を指定しました。
「分かった、此処だね。じゃあ、始めるよ。」地面に手を当て、魔力を流します
「楠、此処に芽を出して。大きく育っていいよ。」
ぴょこんと双葉が出て、ぐんぐん育ちます。
私の背丈ほどになった所で一旦止まります。
「世界樹の葉の魔力だとこれ位かな、屋敷の材料に成った木や、切り株の根にも
力を流したからね。さて、此処から、ですね。」
マジックBOXから世界樹の種を取り出します。精霊が驚いています。
〚ララ様、それは、もしかして・・・〛
「そうだよ、世界樹の種、世界樹から良さそうな所があったら植えて欲しいと
頼まれたんだよ、でもね、ただ植えるだけじゃあ駄目なんだ。」
「長く生き、精霊たち、土精霊、水精霊、風精霊、光の精霊にも愛された
木が無いと、いや、その様な木を世界樹にする為の種なんだよ。」
〚ララ様、この楠が世界樹に成るのですか?〛
「そのつもりだけど、この木にその意思があるかどうか、確かめないとね。」
そう言うと、自分の背丈ほどに育った若木に手を当て、
魔力を流しながら、世界樹に成って、この地を守る意思が有るかどうか問います。
「世界樹と成りて、この地を治め給ふか否か。お答なされ。」
若木が「ふるり」と揺れ柔らかい魔力が帰ってきました。
「承知致しました。承認と受け取ります。」
世界樹の種を若木の横に置き、左右の手で木と種にそれぞれ触れ、
ゆっくりと融合を即す様に魔力を流します。
種から芽が出て若木と互いに纏わり付く様に伸びます。
ネジネジキャンディーです。やがて、種は若木の幹に取り込まれ、
ネジキャンディーは一本の木と成って伸びます。
5m程の高さになった所で成長がゆっくりと成り、やがて止まりました。
ぽか~んと見ていた精霊に
「これから、貴方が、この木を管理してください。あの王城の一番高い部屋、
あそこよりも高く成らない様に、してください。」
「王族の中には、王が見上げる、木が王を見下げるとは無礼千万とばかりに、
切り倒す者がいるかもしれません。無用な争いは避けた方が賢明でしょう。」
「力が余った時は、地下に伸ばして弱き物達が逃げる空間よ作るもよし、
周りの物達に回復の慈雨を与えるもよし。」
「木と貴方の仕事は、頃屋敷の敷地内を清らかに保つ事、邪悪な物、者は
浄化する事です。その為の力もためておきなさい。判りましたね。」
〚ありがとうございます、頑張って務めさせて頂きます。〛
「何か有れば、ロバートに話してください。
彼は、味方、貴方達の協力者だと思ってくださいね」
〚何から何まで、本当にありがとうございます。〛
「ロバートと話して、良いお屋敷にしてください。
私もちょくちょく来ますからね。」〚はい〛
「と言う事で、ロバート、この屋敷の改造はこの子と話して決めてね。」
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