357話 魔国潜入
*****************出て来る魔物と魔法、魔道具の紹介**********
黒いステルスローブ:黒いバンダナ
このローブを着ると、着ている者が誰だか判らなくなる、
認識障害を誘発するローブ
〔魔眼〕
AIの研究所で装着した。<魅惑の魔眼>魅了の下位互換で常時発動型。
誰からも嫌われる事が無い。強く念じるとヒュプノ効果が発動。
尋問が出来る。行動を操作できる。
〔麻酔〕:
対象を眠らせる。20m先の半径20m位までは有効。
対象の数に左右されない、効果は距離に反比例する。
〔麻酔解除〕
〔麻酔〕から目覚めさせる。
魔国潜入-----
扉を出た所は大きなドームに囲まれています。三か所に扉が付いていますね。
【私が調べた頃では、右端が王族、貴族専用。
真ん中が兵士、左端が、商人と成っております。】
「気に成って居たんだけど、魔の森ダンジョンといい、
お前何でそんなに詳しいの?」
【はい、以前、この入り口の所にムウとマウが封じられている話を聞き、
助けようとした事が有りまして、調べたのですが、
私ひとりじゃ絶対無理だと分がっだのでず】また泣き出しました。
「ムウとマウは助けたのだから、もう泣かない!」
【あっ、そうでした。えへへへ。】元気に成りました。
「で、行くならどっち?」
【貴族と兵士のドアは王宮の別邸に通じていますので、
商人の出入り口の方からの方がいいと思います。】
「じゃぁ、そっちから行こう、」
【待ってください、一か所面倒な所が有りますので、気を付けてください。】
「ん?、どんなところ?」
【このルートは今では非常口として、封印していません。
その為、兵士が居る関所が有ります。
まぁ、来たもの全員追い返す役目ですけど。】
「その扉を開けると見えるの?」
【いいえ、ここからですと、下に向う緩やかな長いスロープあって、
何回か折れ曲がって行くようです。】
「馬車が通るのかい?」
【はい、馬車も通れますが、馬車にはきつく長い坂なので、
馬殺しと呼ばれていた様です。】
【扉は丘の上に有ったので、それを囲むように作ったのですね。】
「でも、出た所が、ダンジョンじゃあ、まして、あんな所だよ、・・・」
【ええ、昔は五階層の出入り口の傍に転移装置が有った様です。
今も有るのか、どんな物なのかは、判りませんでした。】
「ふ~ん。転移装置には興味があるなぁ」
「所で、この先で待っている兵士は一般兵?、特殊な能力は無いよね。」
【紛れ込んできたものを追い返すだけですから、
もうほとんどお役御免の者達ばかりです。】
「じゃあ、このローブを着ていれば大丈夫だね。行こうか。」
扉を開けて、進みます。たしかに、
馬車が二台すれ違えるだけの道幅が有りますが、
馬車を引くにはつらい道だね。
「魔国の産物を人の世界で売っていたの?」
【はい、薬草とか、簡単な魔道具です。】
「人間の世界の何を欲しがったの?」
【魔石です。】「なる程ね。」
【今でも魔石集めは行っていますけど、ずいぶん用心深く成っています。】
「魔国で魅力的な物が有れば、取引しても良いんだけど、ねぇ。」
などと言っていると、先の曲がり角から、光と話し声が漏れて来ます。
「此方からの侵入者は想定していないの?」
【あのダンジョンを越える?無理です。】
普通の冒険者じゃあ、無理だね。納得しました。
「止まって、チュー太Dちょっと様子を見て来て。」
(『はい。』)
チュー太4がぴょんと飛び出します。てってけて~と走って行って、
壁の角から、ちらりと顔を出して、向うの様子を確認します。
感覚共有で、情報をもらってのですが、
通路に兵士が二人座っているだけです。
「あの兵士を眠らせて、情報をもらいます。
眠らせたらすぐ、ちゅー太Dはその先を調査してきて。」
(『はい』)
角に進んで、石ころ帽子効果のあるローブを頭からかぶり、ゆっくりと進みます。
此方には全く気が付かずに話を続けてます。〔麻酔〕二人ともこてんと寝ます。
ちゅーた4が飛び出し、角まで走って行きます。
角からこっそり見て、異常なし。「チュー太4そこに待機ね。」
『承知』
「さて、」〔魔眼〕〔麻酔解除〕「此方を見て。交代は後どれ位後?」
【一時間後位です。】「詰め所はどれ位離れているの?何人くらい居る?」
【15分くらい歩いた所に4人居ます。】「二か所で守っているの?」
【はい、此処が最後の砦です。】笑えます、砦ですか。
「今まで砦を突破した者は居ますか」
【居ません】興味本位の質問は止めましょう。
「その詰所の先はどうなって居ます?」
【更に15分程歩くと、扉が有りますが、今は馬車が通れる扉は開けません。
横の通用門から出入りします。】
「その通用門は誰が開けるの?」
【こちら側には誰も居ません通用門の所ののぞき窓の横をコンコンたたくと。
覗き窓が開いて、確認して、通用門を開けます。】
「通用門を通った先はどうなってます。」
【警備の者が二人経っているだけです。外は街に通じてます。】
もうちょっと詳しく知りたいですね。
「通用門を抜けた所に詰め所は有りますか、」
【昔の通行申請書に記入する所が有りますが、
今は交代要員の二人が控えているだけです。いつもは寝てます。】
「その人たちは何処から来るのですか?」
【警備本部からですが、交代は夕方と朝の2回だけです。】
「ライナ、門を通り抜けるまで、ラグジュの部屋で寝ていて。」
【は~い】お気軽な奴ですねぇ。
「フラン、フードをしっかり被ってね、行くよ。」『はい』
「それでは、貴方はもう一度寝ます。
麻酔から起きた後は今の事、私たちの事は全て忘れてます。」【はい】
私とフランは、先にゆっくり進みます。角の所でチュー太4を回収して。
〔麻酔解除〕二人は、目を覚まします。
【俺たち今寝てたか?】なんて話している様です。
関所が地数いて来ましたが、気にせず、通り過ぎます。誰も気に留めません。
「フラン、次の関所を通たら、すぐに隣の小屋を見て、
二人が寝ている事を確認して。」『はい』
まもなく、関所の扉の前に来ました。隣の通用門ののぞき窓付近をコンコン。
小窓が空きます。〔魔眼〕
「開けなさい。」ドアが開きます。相方が此方を見ます。〔魔眼〕
「何でもありません、警備を続けなさい。」
フランが走って隣を確認に行きます。
窓からそっと覗いて、帰ってきます。
二人の前に立ち、「今あった事は全てどうでもよい事です、忘れなさい。」
【【はい】】ゆっくり街の方に向います。
次話:ジョージの宿




