336話 ライナの尋問
*****************出て来る魔道具の紹介**********
ラグジュの赤い精製魔石
精製魔石の中に異空間を作り、ラグジュがその中に部屋を作り、
生活している。
魔眼
AIの研究所で装着した。<魅惑の魔眼>で、魅了の下位互換。
常時発動型、効果は誰からも嫌われる事が無い。
強く念じるとヒュプノ効果が発動。尋問が出来る。
行動を操作できるが殺人などの強力な強制は不可
対象を眠らせる〔麻酔〕が使える。20m先の半径20m位までは有効。
対象の数に左右されない、効果は距離に反比例する。
ライナの尋問--------
尋問に取り掛かります。オト様が魔眼を発動してます。
『猫娘、起きなさい。』魔眼の力で寝ていたので、すぐ起きます。
【ここは?あたいわ・・・失敗したの・・。
うわ~~ん。ラグジュさま~~~!!】
突然ラグジュの名前を叫んで大泣きします。これは面白い展開です。
念話:(「オト様、何でラグジュの名前を知っているか聞いてください。」)
『娘よ、お前は何者なのだ?何故ラグジュの名前を知っている?』
【貴方様はララ様ですか?】
『ララは知り合いだ、私はオトと言う、さぁ、質問に答えよ。』
【はい、ずうと昔、あたいは、ラグジュ様に救われ、そて以来ず~と、
ラグジュ様のお屋敷でメイドをしておりました。
でも、千ねん以上前にラグジュ様が突然いなくなり、
お帰りに成らなかった為、お屋敷に他の悪魔が住み着居てしまい、
私はそこで働く事に成りました。所が、数日前、突然連絡が有りました。
ラグジュ様がくれた、このペンダントに信号が入ったのです。】
見せてくれたのは、ロザリオです。悪魔がロザリオですか、ラグジュらしいです。
【急いで部屋に戻り、昔言われた通り、ペンダントを外して、
床に置き、魔力を送ると。ラグジュ様が現れました。】
【びっくりして、嬉しくて、大泣きしてしまいました。
その時に、ラグジュ様がララ様と言うご主人様にお仕え出来て。
お名前も頂いた、今後、私はラグジュだと申されました。
お元気そうで、嬉しくて、私も連れて行って下さいと必死でお願いして、
許可を頂いたのです。ただし、ラグジュさまの任務が終わったら、
迎えに来て頂けると言うお約束して頂きました。】
【何日かすると、兵士の様な方が来て、私を縛って、連れて行こうとします。
理由を聞いても、何も言いません。不安で、ガタガタ震えていると、
兵士の方の一人が、言う事を聞けば無下な事はされない。
と言ったので、少し安心しました。】
【連れていかれた所は、マッド博士の研究所です。】
マッド博士?聞きたいのを我慢して話の続きを待ちます。
【そこの、研究室みたいなところに連れて行かれると、
ラグジュ様がうわ~~ん!!】
また、泣き出しました。
『そうか、大変だったな、でも頑張って話をしてくれないと、
ラグジュを助ける事も出来ないぞ。』
【助けてくれるんですか?】
『ララからもラグジュを見つけたら助けてくれと言われている』
【はい、ラグジュ様が太い透明な柱みたいな中でプカプカ浮いてました。
博士が、ラグジュ様を付けたければ、言う通りの仕事をしろ、と言い、
あたいの目と耳に何かして、この街で魔道具を動かすように言いました。】
【そして、冒険者が連れて来た者を研究所に連れてくる様に言われました、
キロの街を出ると、迎えが来るから、一緒に来いと。
そうすればラグジュ様は解放すると言われました。】
【ラグジュ様を助けて頂けるんですか?】
『うむ、今その方向で動いている。その為にもう少し話を聞かせてくれ。』
『冒険者が連れて来た者を、何処で受け取って、
どうやってキロの街を出るんだ?』
【宿の外に馬車が置いて有って、それに乗せて出ます。】
一旦、シールドの外に出て、
(「サンチェス、馬車を確保。持ってきて。」)
念話で場所を指示します。シールドに戻って、話を聞きます。
(AIマスター、こいつの外部送信システムを外すか、壊すことは出来ますか?)
《承知致しました。》《装置の送信システムに障害を起こしました。》
(ありがと。何処まで向こうに送信されているか判る?)
《送信システムの仕様から、オト様が声をかけた所までと判断できます。》
(分かった、予定通り、魔眼で眠らされる手前までだね。)
《はい。》
「オト様、この子の送信システムを破壊いたしましたので、
シールドを解除致します。」
【えっ!】シールドが切れたので、びっくりしている様です。
『大丈夫ですよ、貴方に仕掛けられた通信装置、壊れました。』
『さて、街を出た時合流する者たちは、貴方と同じ魔族ですか?何人?
待ち合わせ時間は?顔は知っています?』
【三人の魔族で、最初にお屋敷であたいを縛った兵隊さんです。
もう直ぐ合流の時間です。】
念話、カラス達、暗視モード起動。街を出た所に三人の魔族。確認して。
カラス達が〔テレポート〕で街の外に出ます。
(『ラナ様、確認出来ました。』)
「私がまいります。」〔テレポート〕目標を確認して、
〔麻酔〕
「サンチェス、魔物三体、街の外に居る、宿の所にあった馬車で迎えに来て。
カラスに見張りをさせている。載せたら拠点に戻る事。」
「カラス達、サンチェス、が来るまで見張っていて」
(『承知。』)
「オト様の所に戻ります。」
『質問の続きだ、研究所の有る所は魔族の国で間違いないのか?』
【はい、魔国です。】
『それは何処にある?』
【人の社会では魔国と呼ばれるダンジョンの隠し階層です。】
『その隠し階層に行く方法は知っているのか』
【はい、知っております。】
『今回、お前達は馬車でそこへ向かう積りだったのか?
テレポートは使わないのか?』
【私たちは使えますが、今回、人間を連れていくので、
馬車で向かう予定でした。】
【ご存知の通り、〔テレポート〕は生きた者は運べませんので】
よし、これで少し時間の余裕が出来る。こっちにはロシが居るからな。
(AIマスター、この娘に魔道具や暗示系の物は仕掛けられていないか?
さっき、送信機能に障害と言っていたけど、受信機能も付いているのかい?)
《仕掛けられておりません。受信機能も付いていますが、
最初から役に立っておりません。壊れてますね。》
(修理して、受信器のだけのレシーバーに出来る?)
《畏まりました。》情報はいくらあってもいいからね。
『貴方に仮の名前を与えます。
後でララにでも新しい名前を授けてもらいなさい。
あなたの名前はライナ。今後その名前を使う事を許します。』
【有難うございます。インプの私は以後ライナを名乗ります。】
『さて、取りあえず、貴方柄の尋問は終わったので、ラナの持っている、
そのロザリオの中にでも入って休みなさい。』
【はい、あれ、そのロザリオからラグジュ様の気配が・・・】
赤い精魔石に吸込まれました。ラグジュの留守中に精魔石の中に入って居た
レミとのどたばたはまた後程。
次話:魔族兵士の尋問(1)




