325話 狼の〔ムービング〕と革鎧
*****************出て来る魔法、魔道具の紹介**********
革鎧:
ワイバーンの強靭な革で出来ている。マジックバック機能があり、
魔力タンクを装備、各種収納は勿論、緊急脱出装置、転移機能も付属。
ようとに合わせスペックの変更も可能。
精魔石の粉:
賢者の石を作る為、魔石を精製した時に出る粉(不純物)
空中に霧散する所をララが絡めて、粉状に纏めた物。
触れて吸収と念じると自身の魔力に変換される。
〔ムービング〕:
魔力ハンド。魔力で腕を作って物理的、魔力的な干渉を行う。
念力に近い。習熟度により、腕の数が増える。現在4本が限界。
ムービングハンドの先から攻撃魔法が出来るか訓練中。
〔ライトアロー〕:
光の魔力が凝縮した矢を飛ばす。込める魔力量や、習熟度により威力が変化。
手数が多く出せる(連続発射)初級魔法
狼の〔ムービング〕と革鎧-----------
「パニエル居る?」のっそりと出て来ました。
様子が変です。パニエルの頭を撫でながら、
「どうしたのかな?、疲れ気味?」
(『あの、ちょっと・・・、うちの宿六の事が・・・』)
「あいつなら大丈夫だよ、王都の向こうのキロの街で、
カイとマチとクロスと一緒に警備の仕事しているよ。」
(『えっ、本当ですか。』)
「ああ、相変わらず、怒られた餓鬼大将みたいだよ」
(『あははは、良かった。』)
「今日は、みんなにムービング教えるよ。皆出ておいで。」
子犬も出て来ました。
「子犬はまだ覚えない方が良いな、手に負えなくなる。」
モスとクスが子犬を家に入れます。
「良いかい、今日は魔力で魔法を手を造って、
物を動かす練習をします。
これを覚えると、ものすごい事が出来ます。」
「まずは見てください。」
剣を一振り出し、振って見せます。
次にもう一振りだし、打ち合って見せます。
みんな、唖然としてます。
「これは全て私一人で行ってます。
一人の戦力が何倍にも成ります。」
「もっと上達すると空を駆ける事が出来ます。
伝説のフェンリルの様に。」
狼達にフェンリルを引き合いに出すと、効果てきめんです。
みんながぜんやる気です。
「さあ、始めましょう。」
ボスたちの時と同じように、輪に成って、教えます。
出来なかったのはモスとクスですか、
小さい子は仕方がないですね。
ボスの時は、あいつは人の言う事聞きませんから。損しますね。
「モス、クス、おいで、そんな顔しないの、
あのボスだって最初は出来なかったんだから。」
モスがクス驚いた様に此方を見ます。
ボスが出来なかったと言う事が、驚きだったようです。
「みんなできる様に成るから大丈夫。」
ボスの時と同じように、イメージを造らせて、魔力を送って、
魔力の動かし方を教えて行けば、ほら出来た。
出来ない子が出来た時の顔って、
狼も人も同じ顔しますね。面白いです。
皆にスプーンを上げたので、
最初はくるくる回したりしていましたが、
出来る子どうしスプーンで打ち合う事も出来る様です。
楽しみですね。
次です。
「ここに居るみんなに、革鎧を与えます。」
革鎧を6個出します。
「この革鎧を足で踏むか、鼻先を付けてください。」
みんな、鼻先を付けました。
足を使わなかったのはなんとなく、判ります。
「この鎧を着る事で、沢山の利点が生まれます。」
「まず、一つ目は防御、矢は勿論、
槍もワイバーンの爪も通りません。」
「二つ目はマジックバック中が付いてます。
一辺50mの部屋だと思ってください。
ただし、生き物は入りません。」
「三つ目、これがメインです。魔力タンクが付いてます。
出し入れする方法は、方法は、
ここに付いてますプレートに鼻先で触れてください。
「引出すときは、吸収とか、戻れとか念じてください。
貯める時は、貯めると念じてください。」
「容量は魔力が空の時、10回満タンに出来るくらい入ります。
夜寝る時や、今日はもう使わないと思ったときに溜めてください。
引出すとき、必要以上には戻りませんから、無駄に成りません。」
「したがって、この革鎧は、個人専用に成ります。
〔ライトアロー〕や今回教えた〔ムービング〕を沢山使う時に
絶対必要に成ります。みんなの魔力量が10倍に成るんです。」
「最期に胸の赤いボタンは緊急脱出装置、これを押すか、
気を失ったときは、強制的に転送されます。
そこは秘密の場所にある、病院では判りませんか、治療室、です。」
「今度みんなで行ってみましょう。」
「次に、近い内に、戦闘が有るかもしれません。
その為、魔力タンクをいっぱいにする必要が有ります。」
「そこで、これを使います。」
マジックBOXから出すとき、青い猫のテーマソングが
聞こえてきたような・・・テレテレッテレー・・・。
瓶為入った、精魔石粉を出します。
「まず、みんな、残り20%位に成るまで魔力をためてみてください。」
「みんな、きつそうですね。大丈夫、すぐに戻ります。
この粉を掛けますので、絶対落とさないでください。」
皆に、精魔石粉を掛けました。
「では、吸収と念じてください」
『『『『『『グフォゥ。』』』』』』
「どんと来ましたね、みんな、どれ位増えました?」
一振りで20~30%増える様です。
「今回のドンで、増えた量が25%までの子は3回振ります。」
「それ以上の子は2回振ります。
では、もう一回残り20%まで魔力タンクに魔力を入れます。
居れたら粉を掛けますが、今度は自分で掛けます。
魔力の手で瓶を持って、お腹の上でもいいですよ、こぼさないでね。
1回、2回、さっき25%以上の子はここまで、それ以外は、もう一振り。
はい吸収。」『『『『『『グゥ。』』』』』』
「此れの繰り返しです。頑張って溜めてください。
こぼしたり、無駄に使わないでください。
これひと瓶でみんなの、群れの食事一年分は買えますよ。」
みんな、かなりびっくりしています。
ムービングを練習してください。
上手に成った人には新しい魔法を教えます。
次話:ベリアとキャンディー大砲




