306話 エスメとラルダ
*****************出て来る魔道具の紹介**********
マジックポシェット:AIマスターが作る異空間収納バック。容量は大、中、小、有り
最大で一辺1000m。通常は一辺10m~100m。
AIマスターやララと中身の受け渡し、共有ができる。
エスメとラルダ----------
「さぁ、中に入って、荷物開けよう。」
とドアに手を掛けるとマミーが
『向こうから、オルタが馬に乗って、
もう一頭連れてきます。誰か乗ってます。』
ま、いいゃ、ドアを開けて、中に入ります。
「モリエール、ここに出していいの?
この前の二倍だよ」
「せっかく畳んだ物が崩れては、二度手間だよ。
全部を一か所じゃなくて、う~ん、
やっぱりマジックポシェットだね。」
(AIマスター、マジックポシェット、
熊さんの顔、一つ。)
《し、承知致しました》なぜ どもった?
「モリエールこれ貸すから、一旦全部入れて、
出しながら、整理して、畳んで綺麗にしたら、
少しまとめて仕舞っておけば、整理が楽だよ。」
<こんな高価な物宜しいんですか?>
「大事にしてくれればいいよ。」
<有難うございます、お借りいたします。>
「外には持ち出さない方がいいかもね。」
<はい、わかりました。>
「荷物は、移しておいたから、宜しくね。」
オルタが娘二人を連れて、入ってきました。
『ララ様、すまない、頼みが有る。』
わあ^~い、お芝居だ!
『この子達だが、ここで雇ってもらえないか?』
「どこの娘さんかな?」
『孤児院に居たんだが、年齢制限で、
出なきゃならんのだ。』
『今までは、俺の知り合いの道場で雑用をして、
小遣い程度をもらっていたんだが、
その道場も人を雇えるほど裕福では無いんで、
俺に相談しに来たんだ。』
「その道場って何を教えていたの?」
『護身術、が主だが、
刃物以外の武器を使った戦闘術も教えていたな、
希望者はこの二人だけだったみたいだが。』
「名前と扱える武器をおしえて。」
『私はエスメ、ベンガンと棍を使います。』
『私はラルダ、トンファーを使います。』
「二人で簡単な型取り、
打ち合い、みたいな事出来る?」
『『はい。』』
「良ければ、後で見せてね。」
『『はい』』
「モリエール、マミー、サンサ、
この子達と二階でちょっと、お茶しよう。」
『<<はい。>>』モリエールが先に立って。
お茶の用意をしてくれます。
お茶菓子は、チョコレート、あの時、
小金貨位のを沢山作っておいたのです。
貴重なので、一つずつね。
モリエール達は喜んでいますが、
エスメとラルダは黒い塊に、
食べれる物なのか、困った顔をしています。
マミーが早速チョコを口に入れ、
とろける様な顔をしています。
それを見た二人が恐る恐る口の運び、
端っこをコリッと噛むと、
お目目が落ちるほどまん丸に成りました。
『『これは何なのですか?』』
「チョコレートと言うお菓子だよ、
王都で買って来たんだ」
モリエール、マミー、サンサが、
こっちを見てますが、無視して続けます。
「二人は姉妹では無いんだね。」
『『はい。』』
「年は15歳で良いのかな?」
『私は15歳に成りました、
ラルダは来月15歳に成ります。』
エスメがお姉さんタイプで、
ラルダは少し大人しい、妹タイプですね。
「孤児院は15歳まで?」
『院長先生の計らいで、
今年いっぱいは居ていいと言って頂けました。』
「読み書きは?」
『出来ます。』
「計算は?」
『お買い物に行って困る事は有りません。』
「勤め先はこの街で無くてもいい?
勿論二人一緒でけど」
『『はい、大丈夫です。』』
「サンサ、貴方の意見を聞きたい。
ペンタの街で手伝ってもらうのはどうだろ?」
サンサがにこりと笑って、
<良い子達ですね>
<ペンタの街は少し荒っぽい所が有るので、
護身術が使えるのは助かります。>
『『雇って頂けるんですか!』』
「新しいお店の店員さんだから、
最初は大変かもしれないけど、
食べる事、寝泊まりする所は保証するよ。」
『『有難うございます、!』』
「ここでしっかり、お店の仕事を覚えてね。
ここで頑張らないと後で困るから。」
『『頑張ります。』』なんだかんだ言って、
チョコは全部無くなってます。
「外でベンガンとトンファー打合い見せて。」
『『はい』』外に出て、
『『ハッ!』』と言う掛け声と共に、
激しい打合いが始まりました。
3分程打ち合って、両手の平を合わせて一礼。
肩で息してます。サンサが喜んでいます。
「モリエール、部屋を用意して、
オルタ、この子達、今日からでも、
ここで寝泊まり出来る様に手配して。」
「これ支度金」
小金貨2枚を渡します。
「エスメとラルダ、移れるなら今日からでもいいから、
オルタに手伝ってもらって。」
そういって「これ支度金」小金貨一枚づつ渡します。
二人ともびっくりしています。
「じゃあ、後を頼むよ、明日か明後日、にまた来るよ。」
『『『<<有難うございました。>>』』』。
本邸自室に〔テレポート〕
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