303話 お化け屋敷
お化け屋敷-----------
ロバートが帰って来て、
『受け取ってきました。ララざまのポシェット、
に移しておきますね。518枚です。』
『此方がカードに成ります。』ランクはCです。
『王都のギルド長の権限でも、
これが精いっぱいだそうです。』
「構わないよ、欲しかったのは、
ギルドに集まる情報だから」
「それにここのギルド長と、
直に話が出来る様に成ったのは
ロバートのおかげだからね。」
『有難うございます。
それでは、まいりましょうか。』
ギルドを出て、ネズミの拠点、
下着工場に向うのですが、
不動産屋に行って鍵を借りなければ成りません。
馬車を乗り付けると恰幅の良い男性が出て来ました。
<これは、これは執事長様、
如何されましたかな?>
『契約の途中だが、
館を見せてもらって、いいかな』
<勿論、かまいませんとも、>
使用人でしょうか、鍵を持って、
不動産屋の斜め後ろに控えます。
鍵を受け取り、ロバートに渡しながら、
<ご案内は必要ですか?>
『いや、見せてもらうだけだから、
問題無いですよ。』
<お戻りは、何時頃に?>
『午前中には戻りますよ。』
<有難うございます。
それでは行ってらっしゃいませ。>
馬車の中で、
「ロバート、さっきギルドに売った物だけど、
出来る範囲でいいから、ギルドが幾らで売ったか、
買取先は何処か調べて。」
「それから、競争して負けた買取先も調べておいて。」
『承知致しました。』
「あれ?分邸と目と鼻の先だわ。」
「敷地も広そうだしもしかしたら、
分邸より広くない?」
『はい、裏も結構有りますので、
分邸の1.5倍くらいかと。』
「家賃は?」
『月金貨1枚でございます。』
「もしかして、出るのね。」
『はい』
「購入は?」
『白金貨4枚です。』
「買おう、」
『かしこまりました。
名義はララ様で宜しいですか?』
「いや、ヴラド家にして、
ロバートが御金工面した事にすればいい。
金貨400枚、ロバートに戻すよ」
「今ある家は、賃貸しで、
下着工房で借りればいい。」
「領主さまたちが王都に避難した時、
少しでも大きい方がいいよ。」
「夜中に出てくる奴は、
購入した後で、始末しよう。」
『それではララ様が』
「心配ない。」
「それより屋敷の中をちょっと、
覗いてこようか。」
『はい』
門を開けて、中に入ると、
草がすごいけど、大した問題は無い。
屋敷の中も、思ってよりきれい。
〔ピチョーン〕
地下に何か、いや、これは人間の反応です。
「ロバート、
ここは気持ちが悪いから、はやくでよう。」
大きな声で、言ってから、
そそくさと外にでて、門の鍵をしまめます。
馬車の中で
「ロバート、地下に人が居るよ。」
『え?』
「あそこは何年も借り手が居なかったみたいだから、
もう少し安く買いたたけると思う。」
「地下の奴は少し気に成るので、
追い出すのは私がやるから、
購入が決まったら教えて。」
『畏まりました。直ぐに対応致します』
「不動産屋には、私を使っていいから、
うまい事言ってね。」
「分邸の方だけど帰ったら、屋根裏見せて。
ちゅー達の拠点作るから。」
『承知致しました。』
屋敷に着くと早速屋根裏に向います。
次話:王都ちゅー分邸




