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光と闇と薬師の少女  作者: 羽牟 星
303/971

303話 お化け屋敷

お化け屋敷-----------


ロバートが帰って来て、

『受け取ってきました。ララざまのポシェット、

に移しておきますね。518枚です。』


『此方がカードに成ります。』ランクはCです。

『王都のギルド長の権限でも、

 これが精いっぱいだそうです。』


「構わないよ、欲しかったのは、

 ギルドに集まる情報だから」


「それにここのギルド長と、

 直に話が出来る様に成ったのは

 ロバートのおかげだからね。」


『有難うございます。

 それでは、まいりましょうか。』


ギルドを出て、ネズミの拠点、

下着工場に向うのですが、

不動産屋に行って鍵を借りなければ成りません。


馬車を乗り付けると恰幅の良い男性が出て来ました。

<これは、これは執事長様、

 如何されましたかな?>


『契約の途中だが、

 館を見せてもらって、いいかな』

<勿論、かまいませんとも、>


使用人でしょうか、鍵を持って、

不動産屋の斜め後ろに控えます。


鍵を受け取り、ロバートに渡しながら、

<ご案内は必要ですか?>


『いや、見せてもらうだけだから、

 問題無いですよ。』

<お戻りは、何時頃に?>


『午前中には戻りますよ。』

<有難うございます。

 それでは行ってらっしゃいませ。>


馬車の中で、

「ロバート、さっきギルドに売った物だけど、

 出来る範囲でいいから、ギルドが幾らで売ったか、

 買取先は何処か調べて。」


「それから、競争して負けた買取先も調べておいて。」

『承知致しました。』


「あれ?分邸と目と鼻の先だわ。」

「敷地も広そうだしもしかしたら、

 分邸より広くない?」


『はい、裏も結構有りますので、

 分邸の1.5倍くらいかと。』

「家賃は?」


『月金貨1枚でございます。』

「もしかして、出るのね。」

『はい』


「購入は?」

『白金貨4枚です。』

「買おう、」


『かしこまりました。

 名義はララ様で宜しいですか?』


「いや、ヴラド家にして、

 ロバートが御金工面した事にすればいい。

 金貨400枚、ロバートに戻すよ」


「今ある家は、賃貸しで、

 下着工房で借りればいい。」


「領主さまたちが王都に避難した時、

 少しでも大きい方がいいよ。」


「夜中に出てくる奴は、

 購入した後で、始末しよう。」


『それではララ様が』

「心配ない。」


「それより屋敷の中をちょっと、

 覗いてこようか。」

『はい』


門を開けて、中に入ると、

草がすごいけど、大した問題は無い。

屋敷の中も、思ってよりきれい。


〔ピチョーン〕

地下に何か、いや、これは人間の反応です。


「ロバート、

 ここは気持ちが悪いから、はやくでよう。」


大きな声で、言ってから、

そそくさと外にでて、門の鍵をしまめます。


馬車の中で

「ロバート、地下に人が居るよ。」

『え?』


「あそこは何年も借り手が居なかったみたいだから、

 もう少し安く買いたたけると思う。」


「地下の奴は少し気に成るので、

 追い出すのは私がやるから、

 購入が決まったら教えて。」


『畏まりました。直ぐに対応致します』

「不動産屋には、私を使っていいから、

 うまい事言ってね。」


「分邸の方だけど帰ったら、屋根裏見せて。

 ちゅー達の拠点作るから。」

『承知致しました。』


屋敷に着くと早速屋根裏に向います。


次話:王都ちゅー分邸

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