295話 生地屋
生地屋------------
次は生地屋です。みんな、ルンルンです。
「邸宅に帰ったら出してあげるからね。」
『<はーい>』良いご返事です。
と、言ってる間にお店の前です。
「こんにちわーお邪魔しまーす。」
<これはこれは、ララ様。>
「嬉しいですね、名前を覚えてくれたんですね。」
<良いお取引をさせて頂いた方を
忘れる訳が御座いません。
この前は有難うございました。>
「こちらこそ、有難うございます。
今日は、色々な生地を見せて頂きたいと思いまして、
店の者を連れて来ました。」
<存分にご覧ください、
ご希望の物が御座いましたら、声をかけてください。
奥から持ってまいります。>
「有難う、みんな、自由に見ていてね。」
「ご主人、伸び縮みする紐は無い?」
<伸び縮ですか、う~ん、少々お待ちください。>
ゴムはまだ無いからなぁ。
支配人が持ってきた物は、
編み方により、多少伸縮性の有る物で、
ゴムの様なフイット感はありません。
「やはり無理か、落ち着いてから、
ゴム作ってみるかな。」
確かラテックスにレモン汁加えて練って
固めて干して、これに硫黄を加て練るでしたね。
試行錯誤も必要です。今は無理です。
モリエールとマミーはレースが気に成る様です。
細い糸で作るレースは綺麗ですけれど、
実用には向かないと思いますが、
薄い絹の布で裏打ちすると使えるかもしれません。
ポイント、ポイントをニカワで止めると良いかもしれません、
そのニカワに色を付けてレースに合わせたポイントに付ければ
花模様に成りますかね。
ニカワだけでも綺麗かも、支配人に相談してみましょう。
モリエールとマミーも呼んで、支配人に相談すると。
モリエールとマミーは目がキラキラ、支配人には、
その案を売ってくれと迫られてしまいました。
お金は要らない、その代わりに良い物が出来たら優先的に
売ってもらう様に話しをして、了承してもらいました。
下着を飾る、ひらひらにニカワで印刷したり、
レースの貼付け、した物を作ってもらう事に成りました。
でも、ニカワはかぶれる人が居るかもしれません。
不味いかと、聞いてみると、
完全に乾かせば、問題無いとの事。
あっ、思い出しました。蝋染め。
支配人に、その方法を伝えると本気で、
その方法を買わせてほしいと懇願されました。
他の誰に言わない事を約束させられ、
モリエールとマミーにも、金貨を見せて、
契約書にサインさせている様です。
支配人に、切り絵みたいな型紙を作って
蝋を塗ると繊細な模様が出来る事を教えると、
それも、契約させてくれと懇願されてしまった。
この方法は、原理が判っても、
実際に行うには経験と技術と研究が要るから
先に研究した物が勝ちだと言っても、
引かないのには、困ったけど、
それで安心するならいいゃ。
気に入った物、何点か購入して、
蝋染めやレースの貼付け等で
商品が出来上がったら、
ヴラド邸の執事長に
連絡してくれるように頼んで店を出た。
次話:ララスペシャル
☆¨*:♦.,☆¨*:♦., あとがき ☆¨*:♦.,☆¨*:♦.,
「」の形により、誰が発した言葉なのかをある程度特定出来る様にしました。
下記をご参考にしてください。
-------------------記------------------------
「」 :ルビ・ヴラド(ララ)
《》 :AIマスター
『』 :眷属/身内/アンドロイド
<> :人
() :心の声/念話・
〖〗 :人外/妖精/神
【】 :魔物/悪魔
〔〕 :魔法発動呪文




