293話 分邸で一騒動
分邸で一騒動----------
外に出て。馬車を出して、みんなを乗せて。
ダリンが<馬居ないのに、どーすんだこれ>
騒いでますが、取りあえず押し込みます。
(「ロシナンテお願い」)
パッと出ます。待ってたね、この子、可愛いですね。
私がロシナンテに乗ります。鞍なんていりません。
「ロシナンテ、王都に。」
(『はーい、行きますよぉ』)
心なしかいつもより、声が大きい様です。
ハムっと噛んで。〔テレポート〕到着です。
背から下りて、顔を撫でます。嬉しそうです。
「また呼ぶから、おねがいね」
「本邸に戻っていて。」
『はーいですぅ』少し不満そうです。
さて、みんなを降ろしてっと。
あれ?正面入り口にメイド達並んでますけど。
「ロバート、誰か来るの?」
『ララ様達だけです。』
「ロバート、やりすぎ、本邸に知れたら、私困るよ。」
『その辺はご安心ください。』
きっと、メイド達に乗せられましたね。
いいですけど。
古着屋の皆は固まっておびえてますよ。
「みんな、中に入って、お茶しよぅ」
メイド達に向って、分かったから、何か作るから、みんな中に入って。
メイド達がキャーキャー言ってます。
(AIマスター、自転車を応用して、遠心分離器作って。
牛乳から生クリーム作りたいんだ。)
《承知致しました》
(後、ベーキングパウダー少し、
グラニュー糖とパウダーシュガー。お願い。)
《承知致しました。》
「さぁ、入ろう。」
馬車を置いて、中に入ると、
ロバートが、ダイニングルームへ行こうとするので、
私たちを使用人と同じ待遇にしなさい。
と言うと、しぶしぶ、厨房の横の食堂に案内されました。
料理チョーに手を上げると。頭下げられました。
我慢の限界です「バン」テーブルたたいて、
「ロバート、話がある。」
ロバートを引っ張って、部屋の隅に行きます。
「異常です。何が有ったか話てください。」
『AIマスター、から、チームサンチェスに
敵対する相手の予想をお聞きした時に、
心を折られたそうです。』
『ララ様には最上級のおもてなしで対応する様にと。
指示が有りました。』
「おバカ!」
(AIマスター、あなた、思考経路と情報の統合による推論、推理が甘い、
さらに人間の感情、思考の流れが理解出来ていない。
あなたのプログラムを設定したのはあの爺さん当たりね。)
(悪巧みは出来ても。部下を信じない、
専門家に仕事を任せられないと、
足元すくわれるよ。本当に。)
(AIマスター、貴方のプログラムに穴が有ります。
私の言葉を爺さんに・・・・・。止めましょう、
あの爺さんでは何を言っても駄目ですね。)
(AIマスター今まで通りで結構です。
分からない事が有ったら、私に聞きなさい。)
(今回の様に私の事に関する事は先走ってはいけません。
私に相談しなさい。良かれと思った事が迷惑に成ります。)
《申し訳ありませんでした。以後、ご指示通りに致します。》
<ララ様、あなた本当は領主さまの隠し子とか・・>
コン、そばに在ったほうきの柄でダリンの頭を小突きます。
「それ以上言ってはいけません。判りましたね。」
さて、冗談に成るでしょうか、当たらずとも遠からず。怖いです。
「ちょっと、料理長のとこへ、行って来る。」
「料理ちょー」御土産持って来たヨー。
『ララ様』つま先で軽く蹴ります。
「ララ様、じゃねぇ~。ルビ様のメイド、ララだ。」
料理長の顔が崩れます。『助かるよぉ。』
「ねぇ。お肉いっぱいあるけど、
何処に置こうか?その辺でいいよ、」
ヌームとワイバーンとグリホン、シーサーペント全部小さめの奴。
ドサッと置いて、出て行きます。
『た、頼む、一つにしてくれ。おねかいだ~』
泣きが入ったので、一旦全部仕舞って、
シーサーペント解体済みを出して、
「今夜はこれで何か作って。
メイド達もみ~んなで食べよう。」
料理長がほっとした顔をして、
『まかせとけぃ』頼もしいね。
みんなの所に戻って、
「少し早いけどごご飯にする?」
と聞いたけど、引きつったまんまなので、
「ケティ、付き合って。」
『は~い』「みんな、外行くよ。」
邸宅の外に出る事にしました。
「ケティ、この辺で、軽く食べれる所無い?」
『タコス屋が有るから、行ってみましょう。』
みんなで、タコスとドリンク両手に持って。
前の公園で食べる事にしました。
<ララ様、本当にあんた何者だい?
さっきも厨房ですごいもん出していただろう>
「私、魔法攻撃出来るから、上手に組み合わせると、
強く成るんだよ。 みんな魔法の事よく知らないから
無駄に魔力を使っているんだよね。」
<どう答えていいか分からんが、ま、いいか。
ララ様はララ様だし、俺たちを雇ってくれる雇主様だからな。>
ダリンが自己完結したようです。
次話:古着の買い出し




