281話 デイブの治療
デイブの治療----
「では、具体的にどうするか、全員を眷属にします。」
みんな驚いています。口角が上がったままの者も居ます。
「装備も刷新します。」
「そこでサンチェス、フラン、スタン三人に聞きたい、上の三人はどうです?」
「もちろん、デイブの傷は治します。」
サンチェスが代表して言うようです、
この三人の中では評価は決まっている様です。
『もし、デイブの傷が治るなら、メンバーに加えたい人物です。』
『エンドラも、家事全般任せられるので、
ジャルと一緒に拠点防衛に良いかと思っています。』
『グラディスは分りません。』
「私はグラディスが一番だな」
「魔力がすごい、しかも光、水系が使えそうだ。回復魔法の適性がある」
「じゃあ、最初にデイブの傷を治す。
ただし、回復魔法でおかしな治り方をしているので、
少し時間が掛かる。まあ、問題無いでしょう」
立ち上がって、二階、グラディスの部屋に行きます。
ノックして、ドアを開けると、少し落ち着いた様です。
三人でお礼合戦が始まりそうなので、手で制して、
「デイブ、君の部屋はどこだい。君の部屋でその体を治す。」
デイブがお口パクパクしてます。
「部屋に案内しておくれ」
<ハイ>ギクシャクと歩いて行きます。
<ここです。>「中に入ってベットで横になって。」
<これでいいですか。>
「ハイ、目を閉じて」〔麻酔〕
コトンと意識を手放します。
ドアを閉めて、鍵かけて、
(AIマスター、助手頼む。《承知致しました。》金髪のリリ姉が来ました。
この男の内臓癒着部分、ポーションなどで中途半端に治った部分を治します。)
(AIマスター、施術部分を確認して。)
《ハイ、左側に集中してますね、左肺の一部損傷、
左腎臓と副腎の一部損傷、腸の癒着。左ひざ靭帯損傷、
つながる前に固定された様です。》
(損傷した所を削って、ハイヒールを掛けたら、元の形に戻る?)
《ハイヒールでは難しいかと、オーバーヒールならば、
ただ、魔力消費が半端じゃないので、》(判った、)
オーバーヒール頂戴。《承知致しました》
「今の魔力量は8割OK行ける。」
(開胸しないで、内視鏡で出来る?OKね。)
(AIマスター、ミスリルの撚り線を内視鏡の中を通したい。
内視鏡で確認しながら ミスリル線を通して
ミニカッター(エアーカッターの極小版)で癒着部を切り離して、
同じく、ミスリル線を通してオーバーヒール送り込みます。)
「では、始めましょう」金リリがお腹を探りながら、
穴をあけ、内視鏡を入れます。この金リリさん、すごいです。
AIマスター、が映像を送ってくれますので、
金リリが動かすにしたがってミスリル線から〔オーバーヒール〕を送ります。
これで肺はOK。傷口塞ぎます。〔ハイヒール〕。
次は腎臓と副腎ですね、腎臓から先ですか、わかりました。
処置が終わりました。ミスリル線から〔オーバーヒール〕。
同じ様に副腎も処置して、この穴から腸には行けませんね。
一旦塞ぎます。〔ハイヒール〕
腸は癒着してその癒着した所がもろくなっている様です。
(ここに内容物無い?)
《今はありませんが15分後に通過します。》
(15分あれば大丈夫でしょう。)
行きます。ミニカッター慎重に分けて、
〔オーバーヒール〕〔オーバーヒール〕。
傷口を〔ハイヒール〕。
(他の内臓部分、他は大丈夫ですか?)《問題ありません。》
(最後は膝ですね。AIマスター、同じ手法で問題無いですね。)
《大丈夫です》
膝を開けて、切れた靭帯の両方の先を削り、
〔オーバーヒール〕〔オーバーヒール〕。
傷をふさぎます。〔ハイヒール〕〔ハイヒール〕。
AIマスター、筋肉の損傷はないですか?《大丈夫です》
本当に魔力無くなったわ、残り10%位です。
精魔石の粉を出して、3つまみ分パッパッパ「吸収」
どんと来て戻りました。90%位になりました。
さて、〔麻酔解除〕
デイブが目を覚ましました。
「デイブ立ってください」のそのそ立ち上がりましたが。
<????左ひざを撫でたり、触ったり。姉様、治ってます。>
「そりゃそうだ、直したんだから」
「お聞きしたい事が有ります。お嬢さんの部屋に行きましょう。」
夢を見ている様な顔をしています。
グラディスの部屋に入り、三人を前にして、
「これから話す事は、あなた方の未来に関する事です。」
次話:新しい眷属




