表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
光と闇と薬師の少女  作者: 羽牟 星
223/970

魔力切れ

魔力切れ------------


『ララ様、おはようございます。8時です』

「ぐえ~駄目だ、起きれない」

「チュー子Cかぃ?、昨夜私が帰って来たの何時?」


『今朝の5時でございます。』

「そんなもん、無理だわ」

「でも、ペンダント渡さなきゃ」ポーションWでがぶ飲み。


〔クリーン〕もいっかい〔クリーン〕「30分寝かせて。」

ぐ~~~『ララ様。』「チュー子Cありがと」


〔クリーン〕、さ、ルビ様の所へいきます。

気を張って、歯を食いしばって向かいます。


「おはようございます、ララです」

「入ります」誰もいません、何故?10時過ぎています。


皆ご飯に行きましたね。私も向かいます。

途中で誰かとぶつかってしまいました。

何故か廊下の絨毯が目の前に有ります。


もうだめ、意識を手放します。さようなら~~~。グ~~~。

「ここは何処、私は誰」

変な時に熟睡してしっまた時の目覚め、分かってくれますよね。


「チュー子C、今何時?」

『1時でございます、ララ様』


完全な魔力切れで倒れてから起きた状態。

体の細胞一つ一つが脱力を訴えております。

ポーション飲も。これじゃあ足りない。


(AIマスター、何かない?)

《これなんか、如何でしょう。》

(一気飲み。さっきより少しマシな程度。)


(あなた、どこ行ってたのよ、

 ひどい目に遭ったんだから、アムリタでも出しなさいよ。)


完全に絡んでます。仕方ないですね。

不満の持って行き場所が無いのですから。

二日酔いのおじさんです。


《申し訳ありません、これを》


小さい瓶だなと思いながらグイっとあおると、

体の中で火山が噴火したみたいに活力がドドーンと、

一瞬で完全復活です。


(AIマスター、これなに)

《言えません。内緒にしておいてください。》

(わかった、あと50本寄こせば内緒にしてあげる。)


《無理です、10本で勘弁してください。》

(しょうがないわね、20本で勘弁してあげる。)


《16本で全部です。もうありません。

 一本作るのに一年かかるので。ご容赦ください。》


 まるで、街金の取り立てです。

 AIの泣きが入ってます。ララ様こわいです。

(いいわ、送っといて。)


さて、奥様の所に行って、

ルビ様にペンダントを渡してこなければ成りません。


ノックしてドアが開きます。

「ララです。」パトラが出ました。パトラが出ると安心します。

リリ姉が不足の訳では無いのですが、何故でしょう。


中に入って、礼をすると奥様が近寄って来て、

ギュッとしてくれました。

「あぁ。」腰から砕ける様な安心感に涙が出ます。


『貴方は本当に、無茶ばっかり。

 昨日は座ったまま固まってしまって、動かないし』


『仕方がないから毛布を掛けておいたのに、

 朝起きたら居ないし、廊下で倒れてるし。本当に仕方のない子』


もう一度ギュッてしてくれました。

「有難うございます、ごめんなさい。」

『いいわ、お座りなさい。一体、どうなってしまったの。』


「はい、このブローチ、私が作った物ですけど、

 偶然にも神界に通じていました。」


奥様が、『へっ!??』

と言う顔をすると力が抜けたのでしょうか、

カップを落としてしましました。


慌ててお着換えをして、かたずけて、仕切り直しです。

『一瞬、気絶してしまったみたいね。今までで一番驚いたわ。』

『それで、どんな所だったの?』


「ノームのおじいさんが居ました。

 その御爺さんが言うには、此処は神界の一部、

 精霊神が顕現する場所だと言っておりました。」


『ノームって、地の精霊よね、』

「はい、地の精霊を司る者、地の精霊神、ガイア様でした。」


「精霊神様にこの神界にルビ様の魔力を流して、

 溜めて良いかお聞きしました所、ルビ様の魔力は

 とてもきれいなのでかまわないと許可を頂きました。」


「あまりに簡単に許可をもらえたので、

 精霊神様がルビ様の魔力をお使いに成るんですか

 と聞いたら怒られました。あはははは。」


奥様が頭を抱えてます。

『神様よ、神様に盗るんですかって、何でそんな事聞けるの。

 あなたってもしかして神様の眷・・・』


『この先は考えない事にします。あまりに突飛な考え、

 だけどとてもしっくりする。

 いやいや、そんな事は無い、絶対あり得ない。』


奥様が混乱している様です。話を変えなくては。

「そこに行くのも大変でしたが、出るのがまた、大変。」

「魔力が足りなくて、無理やり出たら、倒れました。」


「少し寝て、ポーションがぶ飲みしたら、立てたので、

 ルビ様に渡そうと歩いていたら目の前に廊下の絨毯が出て来て、

 先ほど起きました。」


「皆さんにご迷惑をおかけしたようです、申し訳ありませんでした。」

『そういう時は、誰かを、リリを呼びなさい。』

『全部、何もかも自分でやろうとする所は貴方の悪い癖ね。』


『以前も同じことを言った様な気がするけど、気をつけなさい。

 ほんとに寿命が縮むわよ。』


「申し訳ありません。」

心配してもらえるのが、嬉しくてありがたくて、涙が出ます。


(AIマスター、このブローチ。

 ルビ様の魔力を吸収する様に成ってる?)


《入れようと思えば入りますが、

 自動で取り込むようには成って居ません。》

(AIマスター、貴方の方で出来る。?)


《それ位なら大丈夫です。》

(じゃあ、やっておいて。)

《承知致しました》


ルビ様に近づき、

「ルビ様、ブローチをお返しいたします。」


ルビ様にブローチを掛けてあげると、

一瞬精霊石がイルミネーションの様に光った気がしました。

みんな何にも言ってないので、気のせいだと思います。


次話:レミとお戯れ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ