賊とチャックの搬送
ご主人様が入ってきました。
『座ったままで聞いてくれ。今日は二つ話す事が有る。
まず、一つ目、ララが魔道人形を持ってきて、
ルビの護衛に付けた。名はレミ。こっちへ来なさい。』
椅子からポンと降りて、ご主人様の所へ向かいます。
みんな、夢でも見ているのかと言う顔をしてレミの歩くのを見ています。
ご主人様の元に行き、腰をかがめて皆に挨拶すると
『きゃ~~!。かわいい~~~!』
と言う悲鳴にも似た声があちらこちらから上がります。
メイド長が≪ごほん!!≫大きな咳払いです。みんな口を押えています。
『今は話す事は出来ないが、言っている事は判る。基本ルビと一緒に居る。
そんなものかと思ってくれればよい。』
『もう一点、昨夜、屋敷の敷地内に賊が侵入した。
ララの防衛隊が気づき、捕まえたので、今日ギルドに引き渡す。』
『ララ、外に縛って有るのだな?』
「はい。」『皆には特に問題無い。』
『以上だ、食事にしよう。』レミはルビ様の横に戻りました。
食事が終わり、奥様が此方を見ましたが、
申し訳ありませんの意を込めて、一礼します。
後は、執務室に行って、
盗賊とチャックのギルドへの搬送に付いてお聞きします。
執務室に行きドアをノック、
「ララです。」『入りなさい。』
セバスチャンとハンスが控えてます。
「失礼いたします。」
「昨夜の賊とチャックの搬送ですが、
ご主人様の尋問が終わってから・・・」
『もういいよ、昨日、ララから聞いた通りの事だろう。
ハンスか御者に向わせようかと思ったが、
事情を知っているララの方が良いだろう。誰か、付けようか?』
「いえ、縛っている物を届けるだけですから。」
『そうだったな、その辺の男よりお前の方がよっぽど強いな。』
「はい、それでは行ってましります。」
『ああ、これを持っていきなさい。』
ギルド長あての手紙を渡されました。「はい、承知致しました。」
「では」、失礼いたします。」
さて、馬車の用意をしてと。
「ルクス、馬車の用意をして、その男、放り込んでおいて。」
『おーいっす。』
「さて、チャックを引っ張てきますか。」
部屋をノック、「ララです、入りますよ。」中に入ると、
ベットに座って茫然としています。
「さぁ、行きますよ。」『ああ、分かった』
馬車の乗せて出発です。少し行くとチャックが、
『ララ、御者台に上がっていいか?』と聞いてきます。
「良いですよ」御者台に並んで乗ると「どうしたんですか?」
『ここに来て、もう、7年に成るのか、見納めかと思うとちょっとな。』
かける言葉が見つかりません。ちょっぴり可哀そうとは思いますが、
罪は罪です。仕方が有りません。
2時間もするとオクタの街に到着しました。
ギルド前に馬車を止め、ギルド長を呼びに行きます。
受付で「ギルド長お願い」と言うと<はっい~~~。>
と言って飛んで行きました。
直ぐギルド長が出て来て、<予定通りだな。>
と言ってご主人様からの手紙を受け取ります。「ギルド長、後、これ」
と言ってチャックの奴隷証文を差し出します。
<どうする、奴隷として売れば・・・>
「いいえ、一切の権利を放棄します。二人とも罪人として、お渡しいたします。
相応にご処分ください。」
「金銭的な事は、罪を償った後で、本人に渡すとしよう。」
<おーい、二人ばかり馬車の所に行って引き取ってこい。下の牢に入れて置け。>
「ギルド長、ちょっと、見て欲しい物が有ります。」解体室の方へ行きます。
<何見せてくれるんだ、>
「これです。」一番でかいヌームを出して、ドドーン。
<お、おまえこれ・・・。>
「道に落ちていたんで、拾ってきました。
こんな物道に落ちてちゃ危ないですからね。」
「差し上げます、ギルドの皆で処分してください。」
ちょっと買い物してきますので、馬車預かってください。
「思い出しました、料理長にも一頭上げなくては。」〔テレポート〕
「料理チョー、忘れてた。これお願いねー。」ドドーン。
料理長飲んでたお茶かぶってます。やばいので退散します。〔テレポート〕
さて、古着屋さんはどうなりましたかな?
次話:古着屋の開店準備




